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 2020年はプログラミング言語「COBOL」の公的な仕様書である「COBOL-60」が発表されてから60年となる記念の年である。人間にすれば「還暦」となるCOBOLにクラウドの新風が吹き込みそうだ。

 と言うのも、この60周年を記念したイベント「COBOLハッカソン2020」がアマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)本社で2020年2月19日に開かれたからだ。主催したのはCOBOLの情報流通を活性化させ、ユーザーのCOBOL適用を支援するCOBOLコンソーシアムである。

COBOLハッカソン2020の様子
COBOLハッカソン2020の様子
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「塩漬けCOBOLに新しい風を」

 ハッカソン(Hackathon)とは「ハック(Hack)」と「マラソン(Marathon)」を組み合わせた造語で、ソフトウエア開発者が短期集中型で開発に取り組むイベントである。COBOLハッカソン2020の参加者はクラウドサービスと連携するCOBOLアプリケーションの開発に取り組む。

 「塩漬けになりがちなCOBOL資産をどうにかしたい。とにかくCOBOLに新しい風を吹き込みたかった」――。COBOLコンソーシアムの会長を務める、日立製作所の高木渉サービスプラットフォーム事業本部IoT・クラウドサービス事業部フローマネジメント本部基盤ソフトウェア部主任技師は、COBOLコンソーシアム初となるハッカソン開催の狙いをこう説明する。

COBOLコンソーシアムの高木渉会長
COBOLコンソーシアムの高木渉会長
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 現在も多くの基幹システムを支えるCOBOLだが、歴史ゆえに「古い」イメージを抱かれがちだ。こうしたイメージを打破し、「実力」を示すためにも「ハッカソンによってCOBOLシステムで先進のクラウド技術を使う方法を模索してほしかった」(高木会長)。

 ハッカソンで作るアプリケーションの条件は例えば「一部でもいいのでCOBOLを使うこと」「成果物の一部がAmazon Web Services(AWS)上で稼働すること」などである。高木会長は「当初はCOBOLでドローンを飛ばす競技にしようかとも考えた」と明かす。ただCOBOLコンソーシアムとして初のハッカソンであり、「参加者数が読めなかった」(同)という不安もあった。

 ハードルを高くして参加者が減っては元も子もない。「クラウドと連携させる新しいCOBOLアプリケーションを作るなかで、多くの知識を共有してもらえればいい」(同)――。高木会長らはそう考え、作るアプリケーションの制限を最小限にとどめたという。知識を広く共有するため、参加者が知識共有サイト「Qiita」に投稿したかを審査の基準に加える施策を打った。

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