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 タニタは体脂肪率などの体組成を計測するアルゴリズムを、医療機器メーカーのエー・アンド・デイにライセンス提供することを決めた。これまでアルゴリズムは門外不出としてきたが、ライセンス供給で同アルゴリズムを搭載した製品を増やし、競争優位性を高める方向にかじを切る。こうした連携はヘルスケア業界で初の試みという。さらにその先には「体組成計測の標準化を狙う」(タニタの谷田千里社長)と意気込む。

エー・アンド・デイが製造販売するタニタのアルゴリズムを搭載した体組成計
エー・アンド・デイが製造販売するタニタのアルゴリズムを搭載した体組成計
(写真:日経クロステック)
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 アルゴリズムの提供先のエー・アンド・デイは、血圧計を主体とした医療領域の商品を得意とする。これに対してタニタは、医療の手前の予防領域を得意とする。両社はそれぞれ独自のアルゴリズムを用いた体組成計を販売してきたため、同じ人でも体脂肪率や筋肉量などの計測値が異なるケースがあった。両社が組むことでユーザーの利便性が高まると同時に、健康・医療に関するデータを一元管理する「データヘルス」を推進することにもつながる。

 体組成計はこれまで家庭やフィットネス施設などで主に利用されてきた。今後は健康な状態と介護が必要な状態の中間段階「フレイル」への対策のために、筋肉量測定などで体組成計測の利用機会が増えると両社は見込んでいる。拡大する市場に先手を打つために、医療領域と予防領域を得意とする両社が手を組んだ。