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 米スタートアップのストラクションサイト(StructionSite)が日本国内で2020年4月から販売を開始する360度画像データの管理サービス「StructionSite」が建設現場の課題解決に一役買いそうだ。同サービスの特徴は360度カメラで撮影した写真を図面上に置いたピンにひも付けてクラウド上で共有できる点にある。スマホやタブレットのカメラや、360度カメラで撮影した画像を撮影したその場で共有できるのも強みだ。

StructionSiteの画面。建設現場(左)とBIMモデル(右)を比較して見られる。画面下のオレンジ色のピンは360度写真が撮影された位置を示す。青色の三角形はスマホなどで撮影した写真の位置と向きを示す
StructionSiteの画面。建設現場(左)とBIMモデル(右)を比較して見られる。画面下のオレンジ色のピンは360度写真が撮影された位置を示す。青色の三角形はスマホなどで撮影した写真の位置と向きを示す
(出所:米ストラクションサイト)
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 同社に出資している大林組と、統括代理店となるチェンジおよび大林組のグループ会社であるオーク情報システムの3社は2020年2月20日に販売体制を構築したと発表した。ストラクションサイト社の開発メンバーは建築・建設業界出身。建設現場の環境を熟知した機能が受け、北米では150社以上が利用しているという。実績は十分にあるといってよい。

 工事が進むにつれて目視できない部分が増えるため、建設現場では現場監督などが頻繁に写真を撮って工事の進捗を記録に残す。いつどの場所を撮影したかという情報をホワイトボードなどに書いて一緒に写真に収めるなど工夫し、写真のデータ名を分かりやすいものに書き換えるなど手間をかけるケースもある。

 撮影した記録は通常、撮影者が自身の端末に保存し、整理する。そのため共有が進まず、他の人が写真を確認したい場合は撮影者が端末内を探す手間が生じる。建設現場では現在、誰が撮影しても撮り漏れない360度カメラが普及してきたものの、撮影や整理、保存、共有に関する手間そのものは減ってはいない。

360度画像の中で建設現場を歩き回る

 StructionSiteはこうした手間を省く機能をクラウドサービスに手軽に使える点がメリットだ。例えば「VideoWalk」機能は、360度カメラで撮影した写真を保存・閲覧できるだけでなく、建設現場内を移動しながら360度カメラで撮影した動画を自動で編集して、軌跡沿いの建設現場を連続する360度のパノラマ写真で見回せるようにする。

 使い方は簡単だ。始点と終点だけ指定して移動しながら動画を撮影し、クラウド上に保存するだけである。あとはStructionSite のAI(人工知能)が動画を解析し、約1日かけて図面上の軌跡と連続したパノラマ画像を作成する。建物内ではGPS電波が入りにくく位置情報を得るうえで有効でない。建物内であれば画像を解析したほうが正確な軌跡を書けるのもポイントだ。

「VideoWalk」機能と使うと撮影時に通った軌跡が図面上に自動で表示される。撮影時に始点(緑)と終点(赤)を指定する。360度カメラで撮影した動画をアップロードすると、AIがパノラマ画像にする
「VideoWalk」機能と使うと撮影時に通った軌跡が図面上に自動で表示される。撮影時に始点(緑)と終点(赤)を指定する。360度カメラで撮影した動画をアップロードすると、AIがパノラマ画像にする
(出所:米ストラクションサイト)
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「VideoWalk」機能を使うと軌跡沿いの建設現場が連続する360度のパノラマ写真で見られる。進める位置をオレンジ色の丸で表示する
「VideoWalk」機能を使うと軌跡沿いの建設現場が連続する360度のパノラマ写真で見られる。進める位置をオレンジ色の丸で表示する
(出所:米ストラクションサイト)
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 図面上のピンに蓄積された写真はタイムラインで整理され、「Split View」機能で任意の2枚を比較できる。例えば壁が設置される前の下地の状態を確認する際などに使う。さらに、完成形を表すBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルとも連携できる。StructionSiteが提供しているツールで、BIMモデルを360度パノラマ画像として出力すれば、完成形と現状を比較して進捗を確認しやすい。

「Split View」機能で同じ地点での過去(左)の写真と、壁や天井を設置した後の写真(右)を比較できる。向きをそろえて中央のロックボタンで固定すると連動して動かせる
「Split View」機能で同じ地点での過去(左)の写真と、壁や天井を設置した後の写真(右)を比較できる。向きをそろえて中央のロックボタンで固定すると連動して動かせる
(出所:大林組)
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