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 2020年はプログラミング言語「COBOL」の公的な仕様書である「COBOL-60」が発表されてから60年となる節目の年である。人でいえば60歳、つまり還暦を迎えるCOBOLは、金融機関や保険会社など多くの企業で基幹系システムを「現役」として支え続けている。

 とはいえCOBOLを採用するシステムは減少傾向にあり、情報処理推進機構(IPA)は2020年4月の基本情報技術者試験から午後試験の選択言語でCOBOLを外す。そんななかインテックは2020年2月、研修サービス「システム部門開発者向け言語研修」に「COBOLコース」を新たに追加した。

「要望が多かった」

 研修内容はインテックがこれまで自社の開発現場で提供してきた研修プログラムや実装ノウハウを講義資料としてまとめ、外部向けに現場のエンジニアが講義するというもの。1回の講義は10人程度で、受講者に実際にプログラムを書かせ動作させることでCOBOLプログラミングの基礎知識を1日で習得させる。COBOL初学者向けであり、研修パンフレットには「COBOL概要」や「COBOLの語と文字」といった基礎的な内容が並ぶ。

COBOL研修プログラムのパンフレット
COBOL研修プログラムのパンフレット
(出所:インテック)
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 受講料は1人当たり13万8000円(税別)とやや高めである。果たして需要があるのかという素朴な疑問が浮かぶ。COBOLエンジニアには相対的にベテランが多いため、「初学者向け」の立て付けにも必要性が乏しそうだ。

 これに対し、インテックの吉川武裕第一金融ソリューション事業本部金融事業企画部FintechPT兼金融営業部課長は「研修をきっかけに顧客接点を作り、新たなビジネスチャンスを生み出すため」とCOBOL研修を始めた理由を説明する。

研修事業に携わるインテックの吉川武裕氏(左)、吉田豊氏(中央)、保志名彩乃氏
研修事業に携わるインテックの吉川武裕氏(左)、吉田豊氏(中央)、保志名彩乃氏
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 ただ事業拡大の「道具」として使うだけでなく、「当社のエンジニアが常駐する客先から研修の要望が多かった」(吉川課長)という事情もあった。理由は簡単だ。

 COBOLは多くの基幹系システムで現役であり、保守開発にCOBOLエンジニアが欠かせない。とはいえ、COBOLエンジニアの高齢化や若手エンジニアの「COBOL離れ」で新たに学習する機会が減っているからだ。