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 三井住友銀行は2020年6月をメドに、簡易な質問で授業員の仕事に対する意欲をスコア化する「パルスサーベイ」のシステムを国内全店の約2万8000人を対象に導入する。「体組成計で自分の健康状態を把握するのと同じように従業員の意識や組織の状態を定量的に把握して、組織改善や人事施策の立案に役立てる」と三井住友銀行の人事部は説明する。

 導入するのは人材情報サービス企業アトラエのクラウドサービス「wevox(ウィボックス)」だ。1回3分程度で終わる簡易なアンケートで従業員のエンゲージメント(組織や仕事に対する自発的な貢献意欲)を示す指標「エンゲージメントスコア」を自動で算出する。組織ごとの特徴や経年変化などを分析し組織改善に役立てられる。

「wevox」の画面、スマートフォンなどから簡易アンケートに回答すると「エンゲージメントスコア」を算出できる
「wevox」の画面、スマートフォンなどから簡易アンケートに回答すると「エンゲージメントスコア」を算出できる
(画像提供:アトラエ)
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 三井住友銀行がエンゲージメントを測るパルスサーベイの導入を決めた背景には、金融業界を取り巻く事業環境の変化がある。「デジタルディスラプションによる新しい競合企業の登場、顧客ニーズや従業員の就業観の変化などを受け、いかにして従業員1人ひとりが能力を最大限発揮できる環境を整えられるかを考えてきた」(人事部)。

 事業環境の変化を受けて三井住友銀行は大規模な人事制度の見直しを含む改革を進めてきた。職能よりも職務や成果を重視して評価する制度に2020年1月に変更し、一般職を総合職と統合して職種を一本化した。さらに、若手を管理職に抜てきできる制度にする一方で定年を65歳まで延ばし、年齢を問わず能力のある人材に活躍を促している。

 多様化するキャリア観や成長意欲に応えるために様々な人事施策を実施してきた。テレワークや勤務地選択制度、男性の育児両立支援などの働き方改革、自律的なキャリア形成支援に向けた公募制度の拡充やリカレント教育の費用補助、休職制度などだ。今回のパルスサーベイの導入は一連の人事施策の一環として、従業員エンゲージメントの状態を把握するものである。