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 新型コロナウイルスの感染拡大は、3月から本格化する大学生の就職活動にどのような影響を及ぼしているのか。IT企業の採用活動を支援するIT産業懇話会が会員であるIT企業に対して、2020年3月9日からアンケートを実施し、3月16日までに回答を得られた94社の結果をまとめた。採用スケジュールの変更を余儀なくされた企業が41.5%を占めるなど、採用の時期や説明会、選考方法に大きな影響を与えている実態が明らかになった。

採用スケジュールへの影響に対する回答
採用スケジュールへの影響に対する回答
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 マイナビやリクナビは3月31日までの合同説明会などのイベントを中止したほか、大学内での企業説明会も中止が相次いでいる。これが採用スケジュールに大きな影響を及ぼしている。スケジュールの変更があったと回答した企業の1社は、「イベント中止の時期に合わせて3月15日までは何も活動できなかった」と明かす。2~3月実施予定だった説明会をすべて5月に延期した企業もあった。

 スケジュールに影響がなかった6割近くの企業も、採用活動の変更を余儀なくされた。ある企業の人事担当者は「当初学生30人を集めて説明会を実施する予定だったが、密集するのを避けるために10人を3回に分けて実施した。時間もかかるし、会場確保や大学生への連絡など、調整に手間取った」という。中には「自社の会議室が狭いため、参加者が過密な状態にならないように、外部の広い会議室を急いで借りることにした」という回答もあった。

 採用活動の実施にあたっても、「大学生と企業の双方が不安にならないよう、3月初旬にマスクや消毒液を十分に用意する必要があった」と準備にもいつも以上に手間がかかったようだ。マスクや消毒液は企業でも入手困難なため、この企業では、「近くのドラッグストアに手分けして回ったほか、マスクや消毒液を(当時は購入可能だった)オークションサイトやフリマサイトで泣く泣く高額で購入した」という。