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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ手段の1つとして、Web会議サービスに注目が集まっている。通勤ラッシュや人混みを回避する策として政府がテレワークを勧めていることもあり、Web会議サービスを提供する主要ベンダーには2020年2月半ば以降、問い合わせが相次いでいる。

 「V-CUBE ミーティング」を提供しているブイキューブの間下直晃社長CEO(最高経営責任者)は「全社でテレワークをすることになったがどうしたらよいか、といった問い合わせが相次ぎ寄せられている」と明かす。問い合わせの急増を受けて2020年2月半ばからテレワーク導入相談窓口を開設。テレワークのガイドラインも公開した。

 「Zoomミーティング」を提供するZVC(Zoom Video Communications)Japanにも2020年2月以降、サービスに関する問い合わせが急増したという。「問い合わせでいきなり発注する顧客企業が多く驚いている。新型コロナウイルスの対策としての動きだろう」(佐賀文宣カントリー ゼネラル マネージャー)とみる。

 「予定していたイベントの代わりにウェビナー(オンラインセミナー)を開催したい」という問い合わせも多いという。「会場を借りたイベントは当日の参加者数に合わせてスペースの変更は難しいといった理由で、ウェビナーの開催を検討する企業はこれまでも多かった。ここ最近は特に問い合わせが増えている」と佐賀マネージャーは指摘する。

 注目の高まりを受けて、主要各社はWeb会議サービスの機能強化を進めている。簡単な操作でWeb会議を始められるようにしたり、Web会議中に映像や音が途切れないようにしたりする工夫を凝らす。

Cisco Webex MeetingsのWeb会議の招待メールの例。「ミーティングに参加する」と書かれた緑色のボタンをクリックすれば会議に参加できる
Cisco Webex MeetingsのWeb会議の招待メールの例。「ミーティングに参加する」と書かれた緑色のボタンをクリックすれば会議に参加できる
(出所:シスコシステムズ)
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 簡単操作を取り入れたWeb会議サービスの一例がシスコシステムズの「Cisco Webex Meetings」だ。会議の参加を呼びかけるメール文面に、「ミーティングに参加する」と書かれた緑色のボタンを配置。ユーザーがこのボタンをクリックすればすぐ会議に参加できる。

 会議室に専用機器を設置して使うかつてのビデオ会議システムは始めるまでの手順が煩雑だった。「Web会議を始めるときに操作方法でつまずかないよう、なるべくシンプルな操作で会議を始められるよう作り込んでいる」(シスコの谷内健治コラボレーションアーキテクチャ事業ネクストジェネレーションミーティングセールスマネージャー)。

 主要各社が手掛けるサービスの特徴はこれだけにとどまらない。Web会議サービスベンダーはリアルな会議にはない利便性をもたらす動きを加速させている。対面よりも快適に会議ができるようにする機能や、自宅から参加したり初心者を交えたりする場合でも気兼ねなくWeb会議に参加できるようにする機能などだ。