全2027文字
PR

 KDDIは2020年3月24日、バーチャル(仮想)空間とアバター(分身)を使ったオンラインイベントを開いた。同イベントにはKDDIの高橋誠社長のアバターが登場。5G(第5世代移動通信システム)を使った新規事業創出の新サービスに熱弁を振るった。新型コロナウイルス禍でイベントをオンライン配信に切り替える企業が増えるなか、同社はオンラインに加えてバーチャルという形態を選んだ。その狙いと課題とは。

 新サービスの名称は「∞の翼(むげんのつばさ)」。5Gを使った新事業を生み出したい大企業と新しい技術の種を持つスタートアップをマッチングして、新規事業の創出を後押しする。

バーチャル空間で開催された「MUGENLABO DAY 2020」の様子
バーチャル空間で開催された「MUGENLABO DAY 2020」の様子
(出所:KDDI)
[画像のクリックで拡大表示]

 KDDIは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、仮想空間で実施した自社イベント「MUGENLABO DAY 2020」で新サービスを発表した。高橋社長をはじめとする登壇者は全員、スタートアップのVRCが開発した顔や体形を再現する「リアルアバター」として登場した。仮想空間内のイベントの開催や運営システムを手掛けるスタートアップ、クラスターの技術を使った。KDDIは投資事業部門を通じてクラスターに出資している。

「リアルアバター」を使って講演するKDDIの高橋誠社長
「リアルアバター」を使って講演するKDDIの高橋誠社長
(出所:KDDI)
[画像のクリックで拡大表示]

 視聴者もアバターとして同イベントに参加できた。拍手やコメントなども可能で、PCやスマートフォンのアプリ、YouTube Liveなどを通じて約2万回視聴されたという。

5G時代の新規事業を生み出す新プログラム

 KDDIは同日開始した「∞の翼」を通じて大企業で進行中の新規事業プロジェクトを募る。プロジェクトを専用サイトで随時公開し、パートナーとなるスタートアップを公募する。5Gを使うプロジェクトを想定する。スタートアップが持つ技術やアイデアと、大企業が持つ顧客基盤やITインフラといった資産を組み合わせて、5G時代に適した新しい事業を生み出す狙いだ。KDDIは5Gの実証実験環境などを提供する。

「∞の翼」の概要
「∞の翼」の概要
(出所:KDDI)
[画像のクリックで拡大表示]

 「5G時代はビジネスモデルの変革期。新しいビジネスモデルを提案できた者が勝つ」。イベントに登壇した「バーチャル高橋社長」は、こう力を込めた。公募期間は2020年3月24日から2021年3月31日までを予定している。