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 「開発を止めるのは、なんとしても避けたい」――。新型コロナウイルスの感染者が増え続ける中、日本の首都圏に開発拠点を置くメーカーが、在宅勤務が難しいハードウエア技術者の働き方を模索し始めた。2交代(2直)勤務や2班体制など、生産現場と同様の取り組みの導入が相次いだ。

 ハードウエアを研究開発するメーカーでは、大きな実験装置や試作機、解析装置などを必要とする技術者が多い。解析系技術者には高価なアプリケーションを搭載した高性能計算機が必要になる。

業務に大きな実験装置が必要な技術者は出社せざるを得ない。写真はシャシーダイナモ。(出所:堀場製作所)
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業務に大きな実験装置が必要な技術者は出社せざるを得ない。写真はシャシーダイナモ。(出所:堀場製作所)

 そのため、新型コロナの影響で外出自粛要請が出ている最中(さなか)でも、現在は「多くの技術者が出社して、実験装置や解析装置を使わざるを得ない」(東京に開発拠点をもつあるメーカー)という企業が多い。そこで、各社がハードウエア系技術者の感染リスクを抑える工夫を凝らし始めた。

 技術者の時差通勤と社内の“人口密度”の緩和を両立させるため、工場の勤務体系をまねた仕組みを考えたのが小糸製作所である。作業環境の「3密(密閉、密集、密接)」を避けるとともに、早番(1直)と遅番(2直)の2直体制で出社して開発する仕組みを導入した。

 1直は6時50分から14時50分頃までで、2直は14時30分から22時30分頃まで。同時刻に社内で勤務する技術者の数を半分程度に減らした上で、時差通勤を実現して感染リスクを極力抑える。