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 NTTデータとトヨタ自動車子会社のトヨタコネクティッドが手を組んだ。両社で蓄積した技術やノウハウをトヨタが静岡県裾野市の工場跡地で計画するスマートシティー構想に展開することも視野に入れる。トヨタコネクティッドとの提携は、NTTデータが注力するDX(デジタルトランスフォーメーション)事業の今後を占う試金石になる。

 NTTデータとトヨタコネクティッドは2020年4月7日、モビリティーサービス領域で業務提携し、このほど取り組みを始めたと発表した。業務提携の期間は5年間で、両社はトヨタのMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)戦略を支える「MSPF(モビリティーサービス・プラットフォーム)」の開発・運用などで協力する。

 具体的には、NTTデータから大規模プロジェクトの経験者や「DevOps」など最先端の開発手法に精通した人材をトヨタコネクティッドに数十人規模で送り込む。トヨタコネクティッドが都内に開設する予定のアジャイル開発拠点にも人材を派遣する。

NTTデータとトヨタコネクティッドの業務提携のイメージ
NTTデータとトヨタコネクティッドの業務提携のイメージ
(出所:NTTデータ)
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 提携を打診したのはトヨタコネクティッド。2019年秋ごろのことだ。毎年数百万台規模で増える「つながるクルマ」から収集したビッグデータを安定的に処理・運用したり、自動運転支援などのアプリケーションを開発したりするため、NTTデータが持つクラウドの運用技術やグローバルで約13万人を誇るITリソースに期待したもようだ。

 トヨタとNTTは2020年3月24日、スマートシティーの構築を目的に資本・業務提携すると発表した。それぞれ約2000億円を出し、両社の株式を持ち合う。まずはトヨタが静岡県裾野市で計画するスマートシティー構想「ウーブン・シティ(Woven City)」や品川駅前のNTT街区の一部に両社の技術やノウハウを注ぎ込む考えだ。

 今回の業務提携もこの流れに沿った動きといえる。NTTデータの佐々木裕執行役員は「(トヨタとNTTの資本・業務提携という)ハイレベルな構想と、トヨタコネクティッドとの実務レベルの構想の検討が並行して進んだ」と打ち明ける。トヨタコネクティッドとの提携で得た技術やノウハウの一部をウーブン・シティなどに適用する可能性もある。