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 NTTデータが銀行の勘定系システムの関連ビジネス強化に向け、FinTech企業のインフキュリオン・グループと資本業務提携したことがこのほど分かった。2020年3月に提携し、出資額は1億円程度とみられる。

 同社は2006年設立で決済サービスのコンサルティングなどを手掛け、スマホ決済などの基盤サービスに強みを持つ。既にりそな銀行や新生銀行などを顧客に抱える。丸山弘毅社長はFinTechスタートアップ中心の業界団体であるFintech協会の会長を務める。

 勘定系システムを巡っては勘定系をパブリッククラウドに移行させる「クラウド勘定系」の動きが加速しており、変革期を迎えている。これに対し、勘定系市場で最大手のNTTデータはクラウド勘定系と一定の距離を置く。

 既存の勘定系はメインフレームからLinuxなどのオープン基盤、クラウドへと段階的に移しながら、FinTechなどの新領域は外付けの「BaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)基盤」で吸収する戦略を描く。この戦略は吉と出るか、凶と出るか。

新市場に素早く参入

 資本業務提携に踏み切ったNTTデータの狙いは、クラウド上にスマホ決済やポイント管理といった機能を実装し、サービスとして提供するBaaS事業を強化する点にある。インフキュリオン・グループが手掛けるスマホ決済などの基盤サービス「ウォレットステーション」を活用し、BaaS基盤を構築する。

 「新しい技術や市場を持つインフキュリオン・グループと組み、BaaS基盤を勘定系の外側に速く安く作る」。NTTデータの松永恒取締役常務執行役員はこう力を込める。

NTTデータの松永恒取締役常務執行役員
NTTデータの松永恒取締役常務執行役員
(出所:NTTデータ)
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 BaaS市場は立ち上がったばかりで勝ち組はまだいない。そうしたなかでも既に大手銀行がNTTデータのBaaS基盤の採用を決めたといい、NTTデータは今後3年間で30億円を売り上げたい考えだ。