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 「コンサルティング会社は独立性が重要だ。資本関係のうえではNECグループの1社だが、独立は維持する」。こう話すのはアビームコンサルティングの鴨居達哉社長だ。前任の岩澤俊典氏の後を受け、2020年4月にアビームコンサルティングの社長に就任した。同社の社長交代は11年ぶりとなる。

 アビームコンサルティングは現在、システム導入に限らず経営戦略の立案や業務改革の支援などのサービスを提供する。中でも欧州SAPのERP(統合基幹業務システム)導入をはじめとした基幹系システムの導入支援や、アジア地域のサービス提供に強みを持つ。2019年3月期の売上高は858億円で、社員6000人のうち2000人が海外で働いている。

アビームコンサルティングの社長に就任した鴨居達哉氏
アビームコンサルティングの社長に就任した鴨居達哉氏
(出所:アビームコンサルティング)
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 同社は2004年にNECと資本提携し、NECのグループ企業の1社となった。鴨居社長自身も日本IBMや、人材コンサルティング会社のマーサージャパン社長などを経て2019年10月にNEC入社し、NECのシニアコーポレートエグゼクティブからアビームコンサルティングの社長に転じた。

 鴨居新社長が重視するのが冒頭の通り、NECから独立した存在であることだ。「当社のコンサルタントが課題解決のためにNECの製品を売るのは、独立の反対。顧客が必要とする製品やサービスを提供するためにも、優秀な人材を獲得するためにも、独立性はコンサルティング会社の基盤である」。鴨居社長はこう強調する。

 ただしNECグループの「中核の1社であるのは間違いない」と鴨居社長は話す。「NECが持っていて当社が持っていないサービスや製品、技術などを双方に生かすフェーズで連携していく」という。

基幹系構築に必要なのは業務プロセスの深い知識

 アビームコンサルティングの業績は好調だ。ここ数年、右肩上がりで人員も業績も伸ばしている。一方でデジタルトランスフォーメーション(DX)への注目の高まりとともに、コンサルティングサービスの競争環境は厳しくなりつつある。国内のITベンダーがコンサルティングサービスに進出したり、これまで戦略系を得意としてきた外資系コンサルティング会社がシステム導入に注力したりしているからだ。