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 「今期の利益は前期と同水準を目指しているものの、多くの不確定要素がある。業績予想の合理的な算定は困難だ」――。

 NTTドコモが2020年4月28日に開催した、2020年3月期連結決算の発表会見。吉沢和弘社長が顔をしかめて語ったのは、新型コロナウイルスの影響に伴い2021年3月期の業績予想を非公表とした点についてだ。

2021年3月期の業績予想は「非公表」とした
2021年3月期の業績予想は「非公表」とした
(出所:NTTドコモ)
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織り込み済みの減収減益

 同社の2020年3月期の売上高は前年同期に比べて3.9%減の4兆6513億円、営業利益は同15.7%減の8547億円で減収減益となった。主因は大黒柱である通信事業の落ち込みだ。

 通信事業の売上高は前年同期比7.3%減の3兆6870億円。「最大4割」の値下げをうたう携帯電話の新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」を2019年6月に導入した施策が響いたという。

 一方、通信事業の営業利益は18.4%減の7065億円だった。光回線サービス「ドコモ光」の顧客獲得に伴う営業費用がかさんで利益を下押ししたとする。

 もっとも、期初から業績悪化を予想していたドコモにとって今回の減収減益は既定路線だ。もともと同社は2018年10月末に「2019年4~6月に通信料金を最大4割程度値下げし、消費者に年最大4000億円を還元する」と表明していた。その具体策として登場したのが新料金プランだった。