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 商用サービス向けにレベル4の自動運転車の実用化を計画している米フォード・モーター(Ford Motor)。一方、自家用車向けでは、自動運転レベル3の実用化に慎重な姿勢を示す。フォードは自動運転車に対してどのような見解を持っているのか、日経Automotiveでは質問状を送り、その回答を得た。その中身を一問一答形式で紹介する。

フォードでは、自動運転車においてレベル3を飛ばしてレベル4を目指すという情報がある。レベル3の自動運転車を飛ばすのか。

 我々は、米自動車技術会(SAE)のレベル3に対応した技術開発は続けている。だが、我々は事業(自家用の製品ラインアップ)としては、SAEのレベル2に相当する運転支援技術に焦点を当てている。これは、特定の運転状況において運転者に利便性と安全性の両面で利益を提供するが、運転者による全体的な制御は依然として求められる。一方、商用サービス向けの自動運転については、2021年に商用サービスを提供する計画を進めている。このサービスには、SAEのレベル4相当の自動運転機能が含まれる。

 フォードでは、レベル4以上のみを真の自動運転とみており、レベル3以下は運転支援システムと位置付ける。 SAEはレベル3を条件付きの自動運転と定義しており、(車両からの)要求があれば人間が介入することを期待して車両が全ての運転行為を実行するものとしている。

フォードでは、自動運転車の開発でどのような計画を立てているか。

 我々は既に、2021年に商用の自動運転サービスを開始する計画を発表している。我々の計画は、配車サービスと宅配サービスを提供することである。これらのサービスを実施する3つの市場も既に発表済みで、(米国テキサス州の)オースティン(Austin)、(同フロリダ州の)マイアミ(Miami)、(同首都)ワシントンD.C.(Washington D.C.)である。仮想的な地理的境界線で囲まれた領域で運用を開始し、規模を拡大していく。

 我々は現在、自動運転ソフトウエア(開発)のパートナーである米アルゴAI(Argo AI)と、6つの市場で自動運転車の試験を実施している(図1)。オースティン、(同ミシガン州)デトロイト(Detroit)、マイアミ、(同カリフォルニア州)パロアルト(Palo Alto)、(同ペンシルべニア州)ピッツバーグ(Pittsburgh)、ワシントンD.C.である。

図1 自動運転試験車両を使った試験の様子
図1 自動運転試験車両を使った試験の様子
2019年9月に米国テキサス州オースティンで撮影したもの。(出所:Ford Motor)
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