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 山手線として約50年ぶりとなる新駅として2020年3月に開業した高輪ゲートウェイ駅。清掃AI(人工知能)ロボットや最新型改札機など目新しい機器がひしめく中、特に注目を集めたのが2020年3月23日に開店した無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」だ。

TOUCH TO GOの店内の様子
TOUCH TO GOの店内の様子
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 TOUCH TO GOは入店して、欲しい商品を手に取り、出口にある決済端末の前で「Suica」などの電子マネーをかざして決済するだけで買い物が終わる。商品を読み取る手間がないため、客はレジに並ぶ時間やレジでの精算時間を省ける。

 店舗側としては商品補充などを最低限の人数で回せるメリットがある。運営会社TOUCH TO GOの阿久津智紀社長は「開店から約1カ月が過ぎて(商品の)認識成功率が9割を超えるなど安定稼働している」と話す。

開業時期が新型コロナ拡大に重なる

 TOUCH TO GOの開店は、日本の小売店舗における恒常的な働き手の不足という背景に加え、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)が無人店舗「Amazon Go(アマゾン・ゴー)」のデジタル技術「Just Walk Out(ジャスト・ウオーク・アウト)」を外販すると同時期に公表したこともあいまって注目を集めた。しかし開店時期が新型コロナウイルスの感染拡大や政府の緊急事態宣言、外出自粛のタイミングに重なった。高輪ゲートウェイ駅の無人店舗を、運営する仕組みを外販するためのショーケースと位置付けていたTOUCH TO GO社には逆風といえる状況だった。