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接触確認アプリ、本当に使う?~公益のための個人データ活用とは 6/8 18時

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、コンサルティング会社やITベンダーなどが企業のBCP(事業継続計画)の見直しを提言している。その1社である野村総合研究所(NRI)は「BCP Readyに向けたオフィスITの活用」と題したコンセプトをこのほど打ち出した。その内容は、企業におけるBCPの課題からテレワークを含めたオフィスの新たな運営形態まで多岐にわたる。「ウイズコロナ」や「アフターコロナ」に向けて企業が取るべき対策を探った。

「3密を避ける」が新たな課題に

 企業は今後、BCPの在り方をどう改めるべきなのか。NRIの黒崎浩プリンシパルは次のように指摘する。「企業のBCPはこれまで、地震などの自然災害を意識したオフィスの分散配置が主な対策となっていた。新型コロナにより、3密(密閉・密集・密接)を避けるという新しい課題が加わった」。

 同社の亀津敦上級研究員はこう続ける。「現状はテレワークで事業を継続するしかないが、緊急事態宣言が解除されても、新型コロナへの決定的な対策が登場するまでは、オフィスに全社員を勤務させるのは難しいかもしれない」。

 前例のないパンデミック(感染症の世界的大流行)に直面し、道しるべなき状況で企業はどう事業を継続させたらよいのか。

 黒崎プリンシパルによると方向性は大きく2つある。1つは、緊急対応として構築したテレワーク環境を継続し、従来のオフィス以上の生産性を目指すことだ。

 テレワーク環境の構成要素は、チャットやビデオ会議などコミュニケーション機能と、ファイル共有機能である。こうしたIT基盤の整備だけでなく、ミッションや成果に基づく人材マネジメントなど人事制度や組織風土の革新が必要になるという。

 もう1つの方向性は日常のオフィス運営に戻すことだ。この場合はオフィス内のCO2(二酸化炭素)濃度の測定など空気質のモニタリングや分散オフィスからなる「ウイルス感染に強いオフィス」の構築を目指すべきだとする。

野村総合研究所が提唱する「パンデミック(感染症の世界的大流行)対策BCPオフィス」のイメージ
野村総合研究所が提唱する「パンデミック(感染症の世界的大流行)対策BCPオフィス」のイメージ
(出所:野村総合研究所)
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