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 日産自動車は2020年5月28日、新たな中期経営計画を発表した。世界の生産能力と人員を削減する構造改革が柱で、車種や市場の“選択と集中”などにより、2019年度に最終赤字となった業績のV字回復を目指す。ゴーン時代の“薄利多売”の拡大路線が行き詰まった日産は、2019年度に入り世界販売が落ち込み、業績が急激に悪化。ゴーン時代の拡大路線から脱却し、収益の回復を目指したが、足元の業績は想定以上に悪かった。そこに、新型コロナウイルス(新型コロナ)の感染拡大が直撃した。コロナ禍を乗り越えて日産は生き残れるか。クビを賭けた内田誠社長の取り組みは正念場を迎えた。

 「2年前から手を打ってきたが、このままでは事業の継続は難しい。失敗を認めて正しい方向に進むことにした」。日産自動車社長兼CEO(最高経営責任者)の内田誠氏は、2020年5月28日に開いた新たな中期経営計画(事業構造改革計画)の発表会見でこのように述べ、構造改革を断行する決意を示した。23年度までに、18年度比で3000億円の固定費を削減する(図1)。

内田誠氏
図1 日産自動車社長兼CEOの内田誠氏
「2023年度までに、18年度比で3000億円の固定費を削減する」という。(オンライン中継の画面をキャプチャー)
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 新たな中期計画「NISSAN NEXT」は、(1)余剰生産の整理と(2)重点市場と車種の絞り込みの2つが柱になる。第1の余剰生産の整理では、計画の最終年度となる23年度までに、現在720万台に達しているグローバルの年産能力を20%削減し、最大600万台(通常540万台)体制とする。

 そのために、世界各地の工場の生産ラインを削減し、一部の工場を閉鎖する。これにより、全工場の平均稼働率を80%以上に高める。

 閉鎖を決めた工場は、インドネシアの工場とスペイン(バルセロナ)の工場。インドネシアの生産はタイの工場に移管する。バルセロナの工場を閉鎖する代わりに、英国のサンダーランド工場は操業を維持する。北米では、車両セグメントやプラットフォーム(PF)ごとに、各工場で生産を集約する(図2)。

余剰生産の整理
図2 経営計画で示した余剰生産の整理
2023年度までに、現在720万台に達しているグローバルの年産能力を20%削減し、540万台体制とする。(出所:日産自動車)
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