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 内閣府は2020年6月中に地域経済の「見える化」サイトを公開する。地域ごとの人流や飲食店・宿泊施設の予約状況、企業の財務情報といった統計データをグラフなどで可視化する。

 サイト公開の狙いは新型コロナウイルス感染症でマイナス影響を受けた地域経済を再び活性化させる点にある。地方公共団体や金融機関、商工団体などがリアルタイムに地域経済の状況を把握し、データに基づいて施策を立案できるようにする。サイトは誰でも閲覧できるが、一般市民は主なターゲットではない。

 各種の統計データをダッシュボードやマップ表示など様々な方法で可視化する。ただしCSVデータのダウンロード機能やAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携機能は備えない。つまり各種情報を得るにはWebサイトを「訪問」する必要があり、利用者によるデータの自動取り込みなどに対応しにくい。

 サイト構築のために内閣府は2020年度補正予算で7億5900万円を確保した。今回、システム開発前段の「調査」を帝国データバンクが約4億円で受注した。内閣府は最終的な開発ベンダーを今後選定する。

統計データは8項目

 サイトで公開する統計データは民間企業が提供する。統計データは8項目あり、具体的には「人の流れ」「Web検索情報」「飲食店の予約状況」「宿泊施設の予約状況」「イベントの実施状況」「クレジットカード決済情報」「小売り販売情報」「企業財務情報」である。

サイトに掲載するデータ項目と提供予定企業
サイトの統計データ提供を予定する企業
人の流れAgoop(アグープ)
Web検索情報ヤフー
飲食店の予約状況Retty(レッティ)
宿泊施設の予約状況JTB
イベントの実施状況ぴあ
クレジットカード決済情報ナウキャスト
小売り販売情報ナウキャスト
企業財務情報フリー

 各企業が提供するのは統計データで、個人や個社の情報が特定されないように統計処理を施している。新型コロナの影響をつかめるようにするため、サイトでは少なくとも2019年1月まで過去データを遡れるようにするという。

 各統計データの粒度やサイトの更新頻度については、内閣府と帝国データバンクが中心となって検討を進めている。頻度は1週間ごとになる見込みだ。2020年6月から統計データを一部公開しはじめ、徐々に内容を拡充するという。

サイトの構築スケジュール
サイトの構築スケジュール
(出所:内閣府)
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