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 NTTデータが「サービスデザイン」に力を注いでいる。システム開発において、ユーザー体験に着目してサービス全体を設計する手法である。

日独伊英から始動

 同社は2020年6月12日に開いた記者会見で、NTTデータグループのサービスデザインにかかわるデザイナー集団を組織化した新ブランド「Tangity(タンジティ)」を立ち上げたと発表した。まず日本とイタリア、ドイツ、英国の4カ国で同ブランドを使い、グローバルで事例や人材の共有を進め、顧客のデジタル化をサービスデザインで支援するとした。

 「当社の強みは(システム開発における)信頼性と技術力にある。ここにサービスデザインを掛け合わせ、より強くしていく」。同社の木谷強取締役常務執行役員技術革新統括本部長はTangity立ち上げの狙いをこう語った。

NTTデータの木谷強取締役常務執行役員技術革新統括本部長。新型コロナウイルス感染防止のため、テレビ会議システムを通して記者会見した
NTTデータの木谷強取締役常務執行役員技術革新統括本部長。新型コロナウイルス感染防止のため、テレビ会議システムを通して記者会見した
(出所:NTTデータ)
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 サービスデザインは近年、注目を集めている分野の1つだ。サービスを提供する側の視点よりも使う人の視点を重視し、サービスを通じて得られる利用者の体験を最良のものとするようにサービスを設計するのが特徴だ。

 特に欧米企業での活用が進んでいる。「米国のアップル(Apple)やコカ・コーラ(The Coca-Cola Company)など、サービスデザインに力を注いでいる大手企業における過去10年間の時価総額の伸び率は、その他の企業と比べて211%も差があるという調査データもある」(木谷常務)。

デザインを経営戦略に取り入れている企業の株価の伸び率は高い
デザインを経営戦略に取り入れている企業の株価の伸び率は高い
(出所:NTTデータ)
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 NTTデータが抱えるデザイナー集団は現在、グローバルで550人いる。うち日本は50人だ。これを2021年3月までに700人にする方針といい、9カ月間で150人を増やす計算になる。

 同社が指す「デザイナー」とは、ビジネスデザインやサービスデザイン、UX/UIデザインなどのプロセスに携わる専門人材である。「デザイナーはどこの企業でも採用に苦労しているが、社内での育成も含め2021年度に1000人程度まで増やしたい」(木谷常務)。

2020年6月時点で550人いるデザイナーを2021年3月までに700人に増やす計画
2020年6月時点で550人いるデザイナーを2021年3月までに700人に増やす計画
(出所:NTTデータ)
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