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 3メガバンクや通信大手、JR東日本など様々な業界の主要企業が参加し、国内におけるデジタル通貨の決済インフラのあり方を議論する「デジタル通貨勉強会」が2020年6月に始まった。デジタル通貨を巡る課題や解決策を議論し、実現に向けた合意点をみいだしたい考えだ。

 勉強会の事務局は2018年1月に発足した暗号資産(仮想通貨)交換事業者のディーカレットが務める。勉強会の座長は、日本銀行で決済機構局長を務めたフューチャーの山岡浩巳取締役。参加企業は3メガバンクやJR東日本のほか、KDDI(au)、セブン銀行(セブン&アイ・ホールディングス)、NTTグループなどが入った。オブザーバーとして金融庁や財務省、総務省、経済産業省、日銀も参加し、関係当局にも目配りした。

 ディーカレットはインターネットイニシアティブ(IIJ)の持ち分法適用関連会社だが、同社にはIIJ以外に大手金融機関など30社近くが株主として名を連ねる。特定の業界や企業グループの色が比較的薄いディーカレットが前面に立つことで、多様なステークホルダーの警戒感を和らげ、前向きな議論を進めやすくする狙いとみられる。

特定事業者の相互接続は議論せず

 勉強会は2020年6~9月にかけて月1~2回の頻度で開催し、デジタル通貨の方式やユースケース、ブロックチェーンをはじめとした新技術の適用の可能性などを議論する。勉強会に参加する各社はそれぞれが電子マネーやスマートフォン決済サービスなどを提供しているため、その相互運用に注目が集まりがちだ。しかしディーカレットの時田一広社長は「勉強会は特定の事業者同士の相互接続を議論する場ではない」としたうえで「デジタル通貨を実現することが目的の勉強会だ」と述べる。

ディーカレットの時田一広社長
ディーカレットの時田一広社長
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