全1043文字
PR

 優れたIT事例を表彰する日経コンピュータ主催「IT Japan Award 2020」。20年に及ぶみずほ銀行の基幹系システム全面刷新がグランプリに輝いた。準グランプリはワークマン。特別賞には東京都など3事例が選ばれた。

IT Japan Award 2020の受賞企業・団体と受賞内容
IT Japan Award 2020の受賞企業・団体と受賞内容
DXの先進事例に加え、深層学習を使った先進機器も選出
[画像のクリックで拡大表示]

 グランプリを受賞したみずほフィナンシャルグループは、構想から20年の歳月をかけた勘定系システム刷新プロジェクトを完遂し、2019年7月に新システムを全面稼働させた。2011年にプロジェクトを始めてからの投資額は、東京スカイツリーの建設費7本分に相当する4000億円台半ばに達している。

 選考にあたっては、2度の大規模システムトラブルによる仕切り直しを乗り越え、経営者が自身の進退を賭けて指揮を執って最大の経営課題を解決した点を高く評価。プロジェクトメンバーが一致団結して、超巨大システムを一から再構築するという困難なプロジェクトを完遂した点なども評価し、グランプリに選出した。

 IT Japan Awardは日経コンピュータが主催し、今回で14回目だ。2019年5月から2020年5月までの期間に日経コンピュータおよび日経クロステックに掲載した事例から選んだ。

 準グランプリは作業服専門チェーンのワークマンが受賞した。質の高いデータに基づく正確な需要予測と、仕入れ先が納品量の最終決定権を持つ独自の発注システムが支えとなり、新業態の店舗の立ち上げに成功した点などが高い評価を得た。

医療や自治体、保険分野で特別賞

 特別賞にはエルピクセル、東京都、日本生命保険が選ばれた。東京大学発のベンチャー企業エルピクセルは、ディープラーニング(深層学習)を使った医療機器として画像解析ソフトウエアの製品化にこぎ着けた。東京都は2年前からのオープンデータの取り組みを生かし、新型コロナウイルス対策サイトを1週間で開発した。日本生命は経営トップが主導し、接客品質改善に向けてAI(人工知能)を活用するなど、全社一丸となってDX(デジタル変革)に取り組んでいる点が評価を得た。

 有識者を交えた審査委員会が選考した。大和田尚孝(日経BP総研上席研究員)を委員長とし、伊藤重隆氏(情報システム学会名誉会長)、片岡晃氏(情報処理推進機構社会基盤センターセンター長)、菊川裕幸氏(日本情報システム・ユーザー協会専務理事)と日経コンピュータ編集長の浅川直輝を委員とした。

 みずほFGとワークマンは2020年8月26日に日経BPが開くIT経営フォーラム「IT Japan 2020」で講演する。