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 3DCGのアバターで会場内を歩き回り、協賛企業の展示ブースに立ち寄り、大きなホールで講演を聴く――。新型コロナウイルス感染症の影響でイベントのオンライン開催が相次ぐなか、3Dのバーチャル空間でリアルの会場を再現して代替開催する動きが起きつつある。特に、展示会やカンファレンスなどBtoB寄りのイベントを開催しようとする動きが盛んだ。

 日本マイクロソフトもこうした取り組みを進める1社だ。開発者向けの年次イベント「de:code 2020」(2020年6月17~30日)を、バーチャル空間で開催している。会場には、今回のためにFIXERが新たに開発したバーチャル空間の提供サービス「cloud.config Virtual Event Service(ccVES)」を使用した。

バーチャル空間で開催された「de:code 2020」の会場の様子
バーチャル空間で開催された「de:code 2020」の会場の様子
(撮影:日経クロステック)
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 ccVESでは、参加者が3Dアバターの姿で会場内を歩き回れる。プラットフォームは「Microsoft Azure」を用いて構築。クラウド上で描画処理を実施する。クラウドサービスとして提供され、企業向けに多いグラフィックス性能あまり高くないパソコンでも閲覧できるよう、Webブラウザー上から参加可能としている。クラウドを使うことで、アクセス過多による高負荷に対して、スケーリングで対応しやすいのも強みだという。

「cloud.config Virtual Event Service(ccVES)」が有する機能の一覧
「cloud.config Virtual Event Service(ccVES)」が有する機能の一覧
(出所:FIXERの資料)
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 新型コロナの影響を受けて、日本マイクロソフトはB2Bに特化したバーチャルイベント開催用のプラットフォームを探しており、Azureを使用していたパートナー企業に開発を打診していた。そこで開発を請け負ったのがFIXERだ。

 今後もVR(Virtual Reality)や米Microsoft(マイクロソフト)のHMD(ヘッドマウントディスプレー)「HoloLens」への対応など機能強化・改善を進め、外部にサービスを提供していく方針だ。費用については「今回のような月間イベントであれば、パッケージで数千万円を予定している」(FIXER代表取締役社長の松岡清一氏)。

ccVESの今後の開発ロードマップ
ccVESの今後の開発ロードマップ
(出所:FIXERの資料)
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