全1139文字
PR

 日本自動車工業会(JAMA)は2020年6月23日、新型コロナウイルスによって経営危機に直面する自動車関連企業の資金調達を支援するための「助け合いプログラム」を発足させると発表した。主な支援対象は、高い技術力を持つ中小・零細企業である。同プログラムの資金総額は20億円を予定する。

 今回の取り組みは、JAMAと日本自動車部品工業会(JAPIA)、日本自動車車体工業会(JABIA)、日本自動車機械器具工業会(JAMTA)の自動車工業4団体が20年4月10日に合同会見して意思表明した業界支援策を具現化したもの。

 JAMA会長の豊田章男氏(トヨタ自動車社長)は4月の会見で、「致命傷を受けないことが重要だ。致命傷とは、技術と人材を失うこと。そのために互助会のような仕組みが必要」と語っていた(図1)。

図1 20年4月に自動車業界4団体が合同会見した時の様子
図1 20年4月に自動車業界4団体が合同会見した時の様子
(出所:JAMA)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回のプログラムは、自工会から金融機関である三井住友銀行に預け入れる預金を担保として信用保証を行うことで、資金調達を必要とする自動車関連企業が取引銀行から融資を受ける仕組み(図2)。既に取引のある銀行からの融資となるため、「多くの書類を新しく作成する必要がなく、迅速に融資を実行できる」(JAMA理事・事務局長の矢野義博氏)という。

図2 「助け合いプログラム」の概要
図2 「助け合いプログラム」の概要
(出所:JAMA)
[画像のクリックで拡大表示]

 4月に業界4団体が会見した際に表明していたファンド設立の方針を変更したのも、資金調達のスピードを優先したことが理由である。ファンドの構築には時間がかかり、今回のような信用保証の枠組みで実施するのが「いちばん早い」(矢野氏)と判断した。