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 国土交通省は2020年7月上旬をめどにバスや鉄道など公共交通の混雑緩和に関する検討会を設置する方向で準備を進めている。政府の緊急事態宣言は5月25日に全面解除されたが、新型コロナウイルスの感染リスクは依然として残っている。通勤ラッシュなどの「密」を避けるため、公共交通機関にITを活用した混雑状況の配信などを促す。

 検討会ではバス事業者をはじめ、無線通信や全地球測位システム(GPS)などを活用してバスの位置情報や遅延情報を把握する「バスロケーションシステム」を提供する企業、人工知能(AI)を使ったカメラ画像の解析技術を持つ企業、経路検索サービスを手掛ける企業などを集め、施策を議論する。

 まずはバス事業の混雑緩和サービスに関する議論が中心になるが、鉄道事業についても方針を共有する。

 混雑緩和サービスとして国交省が想定するのは混雑状況を把握する機能だ。バス事業者であればカメラ画像や赤外線センサー、車両にかかる重量、交通系ICカードの利用履歴などからバスの乗車人数や混雑状況を算出・配信することなどを考えている。

 もっとも、地域ごとに事情は異なり、実現方法もさまざま。例えば東京都内のバスの多くは一律料金となっており、交通系ICカードの利用履歴では乗車しか把握できず、正確な乗客数が分からない。乗客数をより高い精度で把握するには、車両にかかる重量や画像解析など別の方法の検討も必要になってくる。