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 「『新メイドインジャパン』と言える日本発で付加価値の高い技術を強化し、オープンな連携のもとで(研究開発やビジネスを)展開していきたい」

 NTTとNECが2020年6月25日午後に開催した、両社の資本業務提携に関する記者会見。NTTの澤田純社長は冒頭でこう意気込みを語った。NTTは約645億円を投じてNEC株式の4.8%を取得、NECの第3位株主となる。両社は最先端の情報通信技術を共同開発し、世界に打って出る。

資本業務提携を発表するNTTの澤田純社長(右)とNECの新野隆社長兼CEO(左)
資本業務提携を発表するNTTの澤田純社長(右)とNECの新野隆社長兼CEO(左)
(出所:NEC)
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 共同開発に取り組む分野は大きく2つある。1つは5G(第5世代移動通信システム)の通信基地局だ。基地局は様々なハードやソフトを組み合わせて構成するが、澤田社長はこれまで「メーカー1社が(ハードとソフトの)一式を提供する垂直統合モデルが主流で、イノベーションが進みにくい構造になっていた」と指摘する。

 NTTとNECは基地局装置のマルチベンダー調達を可能にする国際仕様「Open RAN」の普及促進を図りつつ、国際競争力の高いOpen RAN対応製品を開発して世界の基地局市場でシェア獲得を狙う。

 もう1つの狙いは、NTTが2030年代の商用化を目標に掲げる「IOWN」構想の実現に向けた研究開発の継続と拡大だ。トランジスタから海底ケーブル、宇宙通信まで両社が培ってきた幅広い技術を持ち寄り「中長期で(開発に)取り組んでいく」(NECの新野隆社長兼CEO=最高経営責任者)という。