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 日本が世界に先行して2020年4月1日に施行した自動運転レベル3に関する法規制――。その作成において念頭に置いていたのが、国際連合欧州経済委員会(UNECE)傘下の「自動車基準調和世界フォーラム(WP29)」で検討が続けられていた「自動車線維持システムに関する車両の認可に関わる調和規定(Uniform provisions cocerning the approval of vehicles with regard to Automated Lane Keeping Systems)」である(図1、2)。同年3月下旬にその提案書は完成したばかりだったが、同年6月24日にWeb会議形式で開かれたWP29の会合で審議され、国際基準としてUN規則になることが決まった。

図1 ドイツBMWのレベル3対応自動運転車「iNEXT」のプロトタイプ
図1 ドイツBMWのレベル3対応自動運転車「iNEXT」のプロトタイプ
21年の市場投入を計画するBMW初のレベル3対応車がiNEXT。レベル3の国際基準が21年1月に発効することで、iNEXTの市場投入はより現実味を帯びてきた(出所:BMW)
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図2 「自動車線維持システムに関する車両の認可に関わる調和規定」の提案書の表紙
図2 「自動車線維持システムに関する車両の認可に関わる調和規定」の提案書の表紙
提案書はhttps://www.unece.org/fileadmin/DAM/trans/doc/2020/wp29/ECE-TRANS-WP29-2020-081e.pdfからダウンロードできる(出所:UNECE)
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 国土交通省自動車局技術・環境政策課課長補佐の竹村圭史氏によると、同調和規定は21年1月に発効予定。提案書から修正なしでの成立という。

 今回のWP29の会合では、「サイバーセキュリティーとサイバーセキュリティー管理システムに関する車両の認可に関わる調和規定(Uniform provisions concerning the approval of vehicles with regards to cyber security and cyber security management system)」と「ソフトウエアアップデートとソフトウエアアップデート管理システムに関する車両の認可に関わる調和規定(Uniform provisions concerning the approval of vehicles with regards to software update and software updates management system)」のUN規則化も決まった(図3、4)。

図3 「サイバーセキュリティーとサイバーセキュリティー管理システムに関する車両の認可に関わる調和規定」の提案書の表紙
図3 「サイバーセキュリティーとサイバーセキュリティー管理システムに関する車両の認可に関わる調和規定」の提案書の表紙
提案書はhttps://www.unece.org/fileadmin/DAM/trans/doc/2020/wp29/ECE-TRANS-WP29-2020-079e.pdfからダウンロードできる(出所:UNECE)
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図4 「ソフトウエアアップデートとソフトウエアアップデート管理システムに関する車両の認可に関わる調和規定」の提案書の表紙
図4 「ソフトウエアアップデートとソフトウエアアップデート管理システムに関する車両の認可に関わる調和規定」の提案書の表紙
提案書はhttps://www.unece.org/fileadmin/DAM/trans/doc/2020/wp29/ECE-TRANS-WP29-2020-080e.pdfからダウンロードできる(出所:UNECE)
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 これらは、「自動車線維持システムに関する車両の認可に関わる調和規定」からも参照される規定だが、自動運転のレベルに関係なく順守が求められる。