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 楽天モバイルは自社で企画したスマートフォン(スマホ)「Rakuten Mini」について、電波法に抵触するロットが存在することを明らかにした。総務省は同社からの報告を基に、通算5回目となる行政指導も含めて対応を検討している。

 半年遅れで自営の4G(第4世代移動通信システム)サービスを本格展開した同社が、挽回の切り札に据える戦略端末で犯した法令順守のプロセス上の失態。ただそれだけではない。問題がここまで大きくなった背景に、3つの判断ミスがあった。

楽天モバイルの独自企画スマホである「Rakuten Mini」。大きなトラブルとなってしまった背景には、3つの判断ミスがあった
楽天モバイルの独自企画スマホである「Rakuten Mini」。大きなトラブルとなってしまった背景には、3つの判断ミスがあった
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 電波法に抵触する事態の発端となったのは、2020年2月に発売したRakuten Miniについて4月上旬、「米欧でのローミング利用をしやすくするため」(広報)との理由で対応周波数を変更したことである。5月上旬までの約1カ月で2度にわたって変更する慌ただしさで、その結果Rakuten Miniは同一型番で3種類のロットが混在する異例の状況になった。

 楽天モバイル社内ではシリアル番号順に「タイプ1」「タイプ2」「タイプ3」と呼んでいる。タイプ1からタイプ2への仕様変更時は新たに4Gのバンド5(850メガヘルツ帯)とバンド38(2.6ギガヘルツ帯)に対応。タイプ2からタイプ3への仕様変更時はさらにバンド4(1.7ギガヘルツ帯)に対応する一方、バンド1(2.1ギガヘルツ帯)は非対応となった。一連の問題を巡り最初に発覚したのが、この2度にわたる仕様変更を対外的に告知しないまま実施したことだ。これが第1の判断ミスである。同社がユーザーからの指摘を受け、3種類のロットの存在をWebサイトで開示したのは6月10日である。

 さらに同社は6月12日、総務省から「Rakuten Miniの一部が、認証を受けた工事設計に合致していないおそれがある」として電波法に基づき詳しい状況を報告するよう求められた。総務省への報告期限にあたる6月26日、楽天モバイルはRakuten Miniのタイプ1とタイプ3に問題があったと明らかにした。