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 米Snowflakeが開発・提供するデータウエアハウス(DWH)「Snowflake」が注目を集めている。日鉄ソリューションズやNTTデータなどの大手ITベンダーに加え、Amazon Web Services(AWS)の導入に強みを持つクラスメソッドやサーバーワークス、データ分析のブレインパッドなど、この数カ月で様々なITベンダーが取り扱いを始めた。

 Snowflakeの特徴はクラウド専用で運用保守もリモートで提供するフルマネージドのサービスであり、オンプレミス(自社所有)環境向けの製品は用意していないことだ。日本国内向けには2020年2月からAWSの東京リージョンで提供を開始した。同じAWS上で動作するAWS自身が提供するDWHサービス「Amazon Redshift」からの乗り換えを狙う。

 売り文句は「クラウドネーティブならではの特徴を取り入れていることだ」とSnowflake日本法人の東條英俊社長は話す。Snowflakeは自動でのスケールアウトや秒単位の課金を実施する。「クラウド上で動作するDBやDWHの多くはオンプレミス環境で動作していたDBをベースにしている。こうしたDWHやDBは利用量に合わせたスケールアウトや秒単位での課金は実現できない」との主張だ。

 計算を実行するコンピュートリソースと、データを格納するストレージを分離し、「データが増えてきたらストレージを、複雑な分析処理を実行する場合などはコンピュートリソースを増やすといったアーキテクチャーを採用した」(東條社長)ことで、クラウドサービスならではの柔軟性を実現しているという。Snowflakeを利用したいユーザーは、「AWSやMicrosoft Azureといったクラウドサービスとリージョンを選択するだけで設定が完了する」と東條社長は説明する。

 Redshiftからの乗り換えに加え、Snowflakeが狙うのはデータレイクなど大量のデータを保管する用途での利用だ。SnowflakeをAWSで利用する場合、独自のデータ圧縮技術を利用しストレージサービス「S3」に格納するデータ容量を削減できるなどコストメリットを打ち出す。「標準のSQLが利用できるため、多くのITエンジニアが利用可能」(東條社長)な特徴を生かし利用者の裾野を広げる計画だ。

 AWS上で稼働するDWHとして出発したSnowflakeは、日本国外ではGoogle Cloud、Microsoft Azure向けのサービスも展開している。東條社長は「日本でもAWSに加えて、Microsoft Azure向けの提供を検討している」と話す。

アリババのクラウドDBの売り文句は互換性の高さ

 Snowflakeのように日本国内向けの提供を始めたDBはほかにもある。業務システム向けのDBとして提供を開始したのが、アリババクラウドの「ApsaraDB for PolarDB(PolarDB)」だ。2020年5月から日本(東京)リージョンでも提供を開始した。