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 「将来は、デジタルツイン上でテスト加工できるようにしたい」――。DMG森精機は、同社最大の生産拠点である伊賀事業所(三重県伊賀市)内のショールーム「伊賀グローバルソリューションセンタ」をデジタルツインで再現した「デジタルツインショールーム」を2020年7月3日に開設した(同サイト)。同社Webサイトからアクセスできる。

デジタルツインショールーム
デジタルツインショールーム
上は実際の伊賀グローバルソリューションセンタ、下がデジタルツインショールーム(出所:DMG森精機)
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 デジタルツインショールームは、実際のショールームを模した仮想空間内に4K画質の3D CGで表現した工作機械などを配置。関連資料や技術情報などを参照できるようにしている。加えて同社代表取締役社長の森雅彦氏は冒頭のように述べ、シミュレーション技術を駆使して顧客のテスト加工の要望にもデジタルツイン上で対応する構想を明らかにした。

展示品と関連情報
展示品と関連情報
工作機械のデジタルツインの右に関連情報へのリンクが表示されている。(出所:DMG森精機)
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新機種発表会もデジタルツインで実施

 デジタルツインショールームでは、360°パノラマビューの仮想空間内を実際にショールームを移動するように工作機械を見て回れる。さながら米Googleの「ストリートビュー」のようだ。展示品の製品情報やカタログ、関連技術情報や動画などにもアクセスできるようになっている。工作機械だけでなく、同社認定の周辺機器である「DMQP製品」の治具・工具・周辺装置なども展示。工作機械45台分のデジタルツインデータとともに、合計200以上のコンテンツを登録してあるという。「実際にショールームを訪問した感覚で、見たい機械や周辺機器、ソフトウエアなどを見られる」(森氏)。

ストリートビューのように通路内を移動して展示品を見て回る
ストリートビューのように通路内を移動して展示品を見て回る
(出所:デジタルツインショールームのスクリーンショット)
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 現時点では通路に沿って見て回る形式だが、今後は機械の周囲を360°確認できる機能やDMQP製品購入、同ショールームでの新機種の発表会なども予定している。また、伊賀ショールーム内に2020年内の開設を予定している付加製造(AM:アディティブマニュファクチャリング)関連の展示「AM Lab & Fab」も、デジタルショールーム内に先行展示するという。加えて、工作機械とロボットや自動化設備を組み合わせたシステムを展示する「システムソリューションセンター」も近く同ショールーム内に開設する。

 「まずは顧客との商談の際の資料として活用したい」(森氏)。従来、パソコンやカタログを使って顧客と対面で製品を紹介していたが、デジタルツインショールームを使えばリモートでの商談が進めやすくなると期待する。