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 アウディジャパンは2020年7月7日、ドイツ・アウディ(Audi)が8年ぶりに全面改良した小型SUV(多目的スポーツ車)「Q3」とクーペタイプの「同スポーツバック」を、同年8月19日に日本で発売すると発表した。

 新型車が属するプレミアム小型SUV市場は、トヨタ自動車やドイツ・フォルクスワーゲン(VW)、スウェーデン・ボルボ(Volvo)などの競合車がひしめく激戦区である。今回の新型車を武器にアウディは競争が激しい同市場で、これらの競合車に対抗する(図1)。

Q3
図1 新型SUV「Q3」
(出所:アウディジャパン)
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 アウディジャパンが同日に開いたオンライン発表会で、同社社長のフィリップ・ノアック氏は、「日本市場では、予防安全性能の強化が求められる」と述べた(図2)。トヨタをはじめとする競合車も、予防安全性能を充実させている。そこで今回の新型車は、VWグループのプラットフォーム(PF)「MQB(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)」を適用し、上級モデルに匹敵する先進運転支援システム(ADAS)を搭載した。

フィリップ・ノアック氏
図2 アウディジャパン社長のフィリップ・ノアック氏
(オンライン会見の画面をキャプチャー)
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 新型車に搭載した主なADASの機能は、(1)歩行者にも対応する自動ブレーキ、(2)車線維持支援、(3)死角検知、(4)緊急時の車両停止──などである。

 第1の「プレセンスフロント」では、単眼カメラとミリ波レーダーで車両や歩行者を検知する。単眼カメラはフロントウインドー上部の室内側に、ミリ波レーダーはフロントグリルのエンブレム裏に装着する。昼間と夜間の検知性能に差がないミリ波レーダーを使うことで、自動ブレーキは夜間歩行者にも対応できる。

 第2の「アクティブレーンアシスト」では、単眼カメラで左右の車線を検知する。運転者が方向指示器を出さずに車線変更しようとすると、ステアリングを自動で制御して運転者の操舵を支援する。

 第3の「サイドアシスト」では、後部バンパーの両隅に装着した中距離用ミリ波レーダーを使う。自車後方の死角にいる車両を同レーダーで検知すると、ドアミラーに搭載したLEDを点滅させて、車両の接近を運転者に通知する。運転者が方向指示器を出しているときは、LEDの点滅を激しくして危険を知らせる。

 第4の「エマージェンシーアシスト」は運転者が危険に反応しているかどうかをシステムが検知し、反応していない場合は視覚や音、触覚で警告する。それでも運転者が反応を示さない場合は、車両を走行車線内に自動的に止め、ハザードランプを点滅させる。

 運転者の状態検知には、車内カメラを使わない。一定の時間、ステアリングの操作がなかった場合に、「運転者に何かがあった」とシステムが判断し、車両を緊急停止させる。