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 決済関連サービスを手掛けるFinTech企業の米Stripeが日本市場攻略に本腰を入れる。2020年5月に東京に開発拠点を新設したと発表。新サービスを日本市場に投入するスピードを高めるとともに、「日本の強みを生かし、日本発の技術を世界で展開するための拠点を目指す」とストライプジャパン共同代表取締役のダニエル・ヘフェルナン氏は話す。

 業態拡大に向け、トップ2人体制を採ることも発表した。Apple Japanで法人営業本部長を務めた荒濤(あらなみ)大介氏を同社共同代表取締役に迎え、同氏が主に営業・マーケティング、ヘフェルナン氏がプロダクト・開発を担当する。

 ジェーシービー(JCB)との連携も強化。Stripeの顧客企業(加盟店)がJCBカードによる支払いに対応する際に必要な手続きを簡素化・自動化し、数週間を要していた手続きを数日で可能にした。支払いが加盟店に入金されるまでの期間も従来の1カ月から数日に短縮。「既に国内加盟店の9割近くがJCBカード支払いを扱っている」(ヘフェルナン氏)といい、今回の強化で利便性を高める。

大企業の需要も高まると期待

 Stripeは、海外ではFinTech分野における名うてのユニコーン企業として知られる。米CB Insightsによると、2020年6月時点の時価総額は360億ドル(約3兆8000億円)で、伊藤忠商事(約3兆7000億円)を上回る。

(出所:米CB Insights(2020年6月時点)、米Stripe(Web))
(出所:米CB Insights(2020年6月時点)、米Stripe(Web))
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 基本はオンライン事業者向け決済サービスで「使いやすさに加えて、開発者が喜ぶ体験をいかに提供できるかを追求してきた」(ヘフェルナン氏)。さらに顧客の要望に応えて、加盟店の契約労働者(米Lyftのドライバーなど)への支払いや様々なリポート作成など、決済に関わるサービスを充実。Amazon.comやGoogle、Facebook、Zoom、Slackなど大手テック企業が採用しているという。

 2016年に、三井住友カード(SMCC)との業務提携により日本市場に進出。全日本空輸、DeNA(ディー・エヌ・エー)、ミクシィ、クックパッドなどが顧客に名を連ねる。「日本でのビジネスの伸びは世界の中でも高いランク」(ヘフェルナン氏)とするが、日本では知る人ぞ知る存在から脱したとは言いがたい。