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 「狙いは課題解決型ビジネス。ユーザー企業と高付加価値な利用法を模索したい」(花王ケミカル事業部門機能材料事業部アドバンストケミカルス営業部長の作本光央氏)

 花王はセルロースナノファイバー(CNF)*1強化樹脂を「LUNAFLEX(ルナフレックス)」シリーズとして提供を開始した(図1)。ユーザー企業の利用用途ごとにCNF表面を調整し、さまざまな樹脂に複合化。そのCNF強化樹脂のマスターバッチ(樹脂に機能などを付与する材料)として販売する。効果としては樹脂の強度向上、寸法安定性(熱膨張率の低減)などが得られる。

*1 CNFは木材などの植物繊維を化学的・機械的な処理でほぐした、直径が数~数十nmの繊維だ。このCNFを利用すると軽量で高強度なCNF強化樹脂ができる。
図1 「LUNAFLEX(ルナフレックス)」
図1 「LUNAFLEX(ルナフレックス)」
写真はCNF配合エポキシ樹脂。(出所:花王)
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 同製品は後述する京都プロセスと比較するとコストが高い。ただフィラーの添加量を抑えられるため、製品がもろくなりにくいというメリットがある。さらに「(一般的に混合が難しいCNFを)ユーザー企業側の生産設備で簡単に添加できるといった特徴がある」(同社マテリアルサイエンス研究所主任研究員の吉田穣氏)。これらの特徴を訴求し、同製品ならではの利用法をユーザー企業とともに模索していきたいという。