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 老舗の米ソフトウエア企業、Pegasystems(ペガシステムズ)がじわりと存在感を高めている。新型コロナウイルス禍という未曽有の危機下にありながら、ペガの株価はこのほど上場来高値を更新した。日本のメガバンクやIT大手が熱視線を送るペガとは、一体どんな企業なのか。

世界の名だたる金融機関が顧客

 ペガは1983年に現CEO(最高経営責任者)のアラン・トレフラー氏が創業した。主力のBPM(ビジネスプロセス管理)ソフトから、CRM(顧客関係管理)などに事業領域を広げてきた。2016年にはRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソフトを手掛ける米OpenSpan(オープンスパン)も買収した。

 2020年7月2日(現地時間)、米NASDAQ(ナスダック)に上場するペガの株価は終値ベースで103ドルを記録した。新型コロナ禍の影響で2020年3~4月にかけて株価は一時60ドル台まで落ち込んだが、そこから急速に持ち直し、7月2日に上場来高値を更新した。株価は直近でも100ドル近辺を保ち、時価総額は80億ドル(約8560億円)ほどに達する。

 2020年1~3月期の売上高は前年同期比25%増の2億6559万ドルだった。クラウド事業へのシフトに伴う先行投資がかさんで純利益は赤字だったが、同事業の売り上げは前年同期と比べて6割近く伸ばした。日本法人であるペガジャパンの渡辺宣彦社長は「我々が体感している限り、2020年4~6月期もビジネスの成長スピードは落ちていない」と手応えを口にする。

 事業領域が重なる米salesforce.com(セールスフォース・ドットコム)などと比べて、ペガの知名度は決して高くないが、金融や通信業界では知られた存在だ。例えば金融業界では米Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)や英Barclays(バークレイズ)などを顧客に抱える。日本でも三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほ銀行が顧客だ。ペガはBPMやRPAなどを手掛け、業務システムの構築から効率化までをまとめて支援できる点が金融業界における強みとなっている。