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 ソニーが「CES 2020」で披露して話題をさらった電気自動車(EV)の試作車。その実車がついに日本へ上陸した。同社はメディア向けに体験会を実施し、同社敷地内で走行デモを公開。その様子を動画と写真で紹介していく。

ソニーが開発した「VISION-S」のEV試作車と 同プロジェクトを担当する同社 執行役員 AIロボティクスビジネス担当の川西泉氏
ソニーが開発した「VISION-S」のEV試作車と 同プロジェクトを担当する同社 執行役員 AIロボティクスビジネス担当の川西泉氏
(撮影:日経クロステック)
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 今回の体験会はソニーの本社ビル(東京・港)で実施された。デモに使用された試作車は、同社が「VISION-S(ビジョン エス)」と名付けて推進しているモビリティー関連の取り組みを具現化した第1号のEVだ。デモは私道のみだが、「今年度内には公道で走行試験ができるよう、(日本の安全規制に適合させた)別の試作車を開発している」(同社 執行役員 AIロボティクスビジネス担当の川西泉氏)。

ソニー本社敷地内で走行デモ

 待機中のメディアの前に、1台の銀色の車がバックしながら登場した。ナンバープレートは付いていない。これが「ソニーのクルマ」だ。川西氏は「空輸して日本へ運んできた」と話す。日本で走行中の様子を見せるのは今回が初めてとみられる。

バック走行で登場したソニーのクルマ「VISION-S」EV試作車
バック走行で登場したソニーのクルマ「VISION-S」EV試作車
(撮影:日経クロステック)
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左ハンドルの運転席から降りてきたソニー社員
左ハンドルの運転席から降りてきたソニー社員
(撮影:日経クロステック)
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 まず、車の鍵を開けるところからデモが始まった。車の鍵はスマートフォン用のアプリと、シェアリング時などに使用しやすいカードタイプの2種類がある。スマートフォンを持って車体に近づくと自動で鍵が開く仕組みだ。アプリ内で操作することでも鍵を開けられる。

車の鍵になるスマホアプリ
車の鍵になるスマホアプリ
(撮影:日経クロステック)
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カードタイプの鍵
カードタイプの鍵
(撮影:日経クロステック)
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 開錠時に車体を包み込むように光が点灯する。EV試作車のデザインテーマ「OVAL」(卵形、楕円形)に合わせてデザインしたという。具体的には、車体前方のエンブレムにもなっている白いライン部分が光り、その白い光が側面を回ってドアノブのライトを光らせ、ドアノブを開錠する。ドアノブは開錠すると飛び出し、ドアを開けられるようになる。光はさらに後方へと順に回っていき、最後に室内灯が光るデザインである。

ドアノブの施錠時(写真左)と開錠時(写真右)
ドアノブの施錠時(写真左)と開錠時(写真右)
(撮影:日経クロステック)
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実際に試乗してみた

 EV試作車のデモ走行では、ビル1階の車止め敷地内をグルッと1周して見せた。EVらしく、走行音はほとんど聞こえなかった。今回の体験会で記者が運転することはかなわなかったが、走行中に助手席に乗る機会を得た。

デモ走行中の様子
デモ走行中の様子
(撮影:日経クロステック)
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デモ走行中の様子
デモ走行中の様子
(撮影:日経クロステック)
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助手席の様子
助手席の様子
(撮影:日経クロステック)
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 さらに、ソニーがうたう「疾走するエンタテイメント空間」の創出を実現するためにフロントシート前方に搭載した大型ディスプレーの操作デモや、同社の立体音響技術「360 Reality Audio」の再生デモを体験できたほか、車内外の33個のセンサーやカメラを間近で見ることができた。こちらも複数の動画と写真を用いて紹介していこう。