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メガソーラーで100%電力賄う

 ほとんどの土地開発デベロッパーは、事業用地の隅々まで建物を配置しようとするものだが、キットッソン氏の場合、最初にバブコック・ランチの土地を購入した際、環境保護のために、できるだけ土地をそのままで残そうと考えたという。

 さらに、同氏は、これまでの住宅地開発の中で、「最も環境に配慮した新しい街を造る」と決意した。そして、「完全に持続可能であるためには、再エネ抜きでは考えられない」との思いから、開発する街全体を100%太陽光発電で賄う方針で進めた。

 そこで、キットッソン氏はまず、地元フロリダ州で最大、全米でも第3位の電力会社である米Florida Power & Light(FPL)社に対し、「太陽光でパワーする街」実現に向けた太陽光発電の開発についてアプローチした。 メガソーラー開発用の土地をキッソン・デベロップメント社がFPLに寄付する条件で、同電力会社がメガソーラーの開発に取り掛かった。

 2015年に「FPLバブコック・ランチ・ソーラーエネルギーセンター」と呼ばれるメガソーラーの建設が始まり、太陽パネル33万3000枚をバブコック・ランチの北側440エーカーに敷き詰めた。こうして出力75MWのメガソーラーが2016年末に稼働を開始した。発電量は、1万5000世帯分の年間消費電力量に匹敵する(図3)。

図3●バブコック・ランチに導入された75MWのメガソーラー
図3●バブコック・ランチに導入された75MWのメガソーラー
(出所:Kitson & Partners)
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