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 何かと比較されることが多い米Apple(アップル)とソニーの2020年4~6月期の決算が出そろった。新型コロナウイルスの影響が懸念されたが、ふたを開けてみると、両社とも前年同期比で増収だった。コロナ禍による在宅時間の増加によって、ソニーはゲーム事業が、アップルはパソコン(「Mac」)やタブレット端末(「iPad」)などのハードウエア(Product)事業が好調だった。両社がそれぞれ強みを持つ分野が、業績をけん引した形だ。

 先に2020年4~6月期の決算を発表したのはAppleだ。売上高は596億8500万米ドルで前年同期比11%増だった。最終利益(Net Income)は前年同期比12%増の112億5300万米ドルと増収・増益だった。

 ハードウエア(Product)事業が主に業績に貢献した。例えば、iPadの売上高が前年同期比で31%増の65億8200万米ドル、Macの売上高が同22%増の70億7900万ドルと好調だった。いずれも2020年1~3月期決算では同期比で減収となったものだ。だが、決算発表において、20年4月以降、教育や仕事の遠隔化への増加でiPadやMacの売れ行きが回復するとみていた。4~6月期はその通りになった。

2020年3月に発売した「iPad Pro」
2020年3月に発売した「iPad Pro」
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 米国では新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、大手IT企業の中には21年夏ごろまでの在宅勤務を推奨するところも出てきた。米国で教育機関の新年度が始まる8~9月からも、まずオンラインだけで授業を行うという地域や、新年度開始前に1年間の遠隔授業を希望するかどうかのアンケートを始めた地域もある。それだけに、iPadやMacに対する需要は依然として多いだろう。