全1449文字
PR

 NTTデータが、決済インフラ「CAFIS」に続き、個人向けインターネットバンキング(IB)「AnserParaSOL」の料金改定に踏み切る。2020年10月1日から、従来のトランザクション型課金のほかに、アクティブユーザー数に応じた課金モデルを導入すると7月3日に発表した。オープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の普及など新たな事業環境に対応するのが狙いだ。これまでの料金体系は、1人のユーザーがIBにアクセスすればするほど銀行のコストが増える仕組みになっていた。

(出所:日経FinTech)
(出所:日経FinTech)
[画像のクリックで拡大表示]

高シェアの維持を優先か

 初期費用50万円に加え、個人ユーザーの取引ごとに数円のトランザクション課金。これがAnserParaSOLの料金体系だ。この収益を基にNTTデータは、機能追加などを目的とした開発を年5~6回実施しているという。API管理機能なども含まれており、AnserParaSOLでオープンAPIの実装に対応する銀行も多い。現在、約60の金融機関が利用している。

 新料金プランでは、アクティブユーザー数に合わせて課金する。NTTデータによると、ユーザー1人当たりの平均利用回数が週1回以上の場合、新料金を選択した方が安価になるという。NTTデータe-ビジネス商品企画営業担当部長の今井博善氏によると、「(AnserParaSOL全体で)月の平均利用回数は4回程度」。あるFinTech有識者は、「月4回以上利用する外部サービスも珍しくない。オプションがあるのは喜ばしい」と歓迎する。

 実はNTTデータが個人向けIBの料金体系を見直すのは初めてではない。2000年以降、月間の最大同時ログイン数に応じた利用料金を設定していた。ところが、繁忙期に当たる月末とそれ以外でアクセス数に大きな隔たりがある。「利用した分だけ支払う形態にしたい」という銀行からの要請を受ける形で、2013年に今の料金体系に移行した経緯がある。