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 ロボット開発スタートアップのZMP(東京・文京)が無人フォークリフトの機能強化に動く。2次元LiDAR(レーザーレーダー)を使ったパレット認識の機能を開発し、2020年12月にオプションとして追加する(図1、2)。パレットの形状や穴の位置を自動で認識して、無人フォークが姿勢を調整して持ち上げる。停止頻度を減らして効率よく動かす狙いだ。LiDARを使うパレット認識は「他社製品にはない世界初の機能」(同社)。新型コロナウイルス感染拡大による省人化の需要を追い風に攻勢をかける。

図1 ZMPの無人フォークリフト「CarriRo Fork」
図1 ZMPの無人フォークリフト「CarriRo Fork」
(撮影:日経クロステック)
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図2 2次元LiDARでパレットを自動認識
図2 2次元LiDARでパレットを自動認識
(撮影:日経クロステック)
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 ZMPは2001年創業のスタートアップ。家庭向け二足歩行ロボットや音楽ロボットを手掛け、2008年に自動運転分野に参入した。今回開発したパレット認識の機能も、自動運転技術の開発で培った制御アルゴリズムを改良して組み込む。2次元LiDARは、産業用に流通する耐久性の高い小型品を採用した。

 同機能の名称は「ForkEye(フォークアイ)」。2次元LiDARは、フォークのツメが組み付く支柱部分に専用のレールを設けて取り付けた。車両がパレットの前まで来たら、2次元LiDARを上下に動かしてパレット全体の形状と穴の位置を認識する仕組み。レーザーによる検知のため、暗い倉庫をはじめ、直射日光が当たる屋外でも認識しやすい。「最大8万lx(ルクス)ほどの日光下でも検知精度を維持できる」(ZMPの技術者)という。

 パレットの差し込み穴は幅200~300mmのものが多く、フォークのツメ幅100~150mmに対して大きな余裕はない。ZMPの無人フォークは同社が手掛けるAGV(無人搬送車)や、有人フォーク、バース(積み下ろし場)に入庫してきたトラックなどとの連携を想定。そのため、パレットの置き場所に想定外の誤差が発生する可能性がある。これまでは誤差が大きいと無人フォークが正常に稼働しない場合があった。パレット認識の機能を加えることで課題解決を目指す。

 パレットの自動認識は他メーカーも注目しており、すでに別方式での導入が進む。ツメの可動部分にセンサーを搭載する方式、カメラを使ってパレットを画像認識する方式、そしてパレット自体にQRコードや無線自動識別(RFID)タグを貼り付ける方式などが存在する。ただ、それぞれには課題があるとされる。