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 米Intel(インテル)が自社技術をアピールしたオンラインのプライベートイベント「Architecture Day 2020」(米国時間の8月13日に開催、ホームページ)。メインの発表は先日お伝えしたように、第2世代の10nmプロセス(Intelの主張では、同社の10nmプロセスはTSMCの7nmプロセス「N7」に相当)で造るモバイルPC向けマイクロプロセッサー「Tiger Lake(開発コード)」と、新しいGPUアーキテクチャーの「Xe」だった*1。Architecture Day 2020のオンラインのプレゼンテーションは全体で2時間半におよび、この2つ以外の技術や製品計画も多数紹介された。

「Architecture Day 2020」で進行役を務めたRaja Koduri氏(Senior Vice President, Chief Architect, General Manager, Intel Architecture, Graphics, and Software)
「Architecture Day 2020」で進行役を務めたRaja Koduri氏(Senior Vice President, Chief Architect, General Manager, Intel Architecture, Graphics, and Software)
(出所:Intelのビデオからキャプチャー)
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 多数の中から、筆者の独断と偏見で気になったトピック4つを以下に紹介する。(1)サーバー向けMPU、(2)FPGA、(3)3次元パッケージング技術、(4)チップレットベース開発手法である。

 まず、今やIntelの利益の柱となったサーバー向けMPUのXeon Scalable Processor(Xeon SP)。同社は第3世代のXeon SP(開発コードはCooper Lake-SP)を2020年6月に発表した*2。このXeon SPは14nmプロセスで製造され、4/8ソケットのサーバーに向ける。第3世代Xeon-SPはもう1つあり、開発コードがIce Lake-SPのMPUである。IntelはArchitecture Day 2020の翌週(米国時間の8月16~18日)に行われたプロセッサー関連の国際学会「Hot Chips 32」において、Ice Lake-SPの詳細を発表している。

 Ice Lake-SPは1/2ソケットのサーバー用のMPUで、CPUコアは「Sunny Cove」である。第1世代の10nmプロセスで製造される。同社の10nmプロセスで造る初のXeonである。Hot Chips 32の講演では、「第2世代Xeon SP」(開発コードはCascade Lake-SP)との比較が主に論じられた*3

Hot Chips 32の講演では、「第2世代Xeon SP」(開発コードはCascade Lake-SP)と第3世代XeopSP(開発コードはIce Lake-SP)の比較が論じられた
Hot Chips 32の講演では、「第2世代Xeon SP」(開発コードはCascade Lake-SP)と第3世代XeopSP(開発コードはIce Lake-SP)の比較が論じられた
(出所:Intelのスライド)
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