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 2020年3月以降、フィッシング詐欺が急増している。業界団体のフィッシング対策協議会によれば、2020年8月中に寄せられたフィッシング詐欺の報告件数は過去最多の2万814件。うち4割は「古典的な手口」を使ってユーザーをだまそうとしていたという。

フィッシング詐欺(偽メールやフィッシングサイト)に関する報告件数の推移
フィッシング詐欺(偽メールやフィッシングサイト)に関する報告件数の推移
(出所:フィッシング対策協議会)
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6割以上がAmazonをかたる

 フィッシング詐欺とは、偽のメールやSMS(ショート・メッセージ・サービス)メッセージなどを一般のユーザーに送って偽サイトに誘導し、パスワードやクレジットカード番号などを入力させるネット詐欺である。マルウエアを感染させるWebサイトに誘導する場合もある。

フィッシング詐欺の概要
フィッシング詐欺の概要
(作製:日経クロステック)
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 報告件数が急増している理由としては、新型コロナウイルスの影響が考えられる。「コロナ禍でネットショッピングの利用が増えたために、EC(電子商取引)サイトをかたるフィッシングや宅配便の不在通知を装うスミッシング(SMSを使ったフィッシング)による被害も増えていると考えられる」(フィッシング対策協議会)。

 実際、総務省の調査によると、ネットショッピングの利用世帯は、2019年6月は43.4%だったのに対して2020年6月は7.4ポイント増の50.8%に増えた。

ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2018~2020年)
ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2018~2020年)
(出所:総務省統計局)
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 フィッシング対策協議会によると、AmazonやLINE、楽天および楽天カードをかたるフィッシングメールが大量に配信されていて、これら4ブランドで報告数全体の92.6%を占めたという。特にAmazonをかたる報告数が増えていて、全体の67.3%に達した。