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 経済産業省は人に代わって人を手助けする「サービスロボット」をビルや店舗などに導入しやすくするための標準化やガイドライン策定を加速する。活動促進へ2021年度予算の概算要求額を積み増す見通しだ。人とロボットが自然に共生する社会へ、施設や環境の整備が進みそうだ。

 ロボットを導入しやすい施設や通信システムなどの標準化やガイドライン策定を進める。2021年度予算の概算要求額は数十億円規模になる見通しだ。既に2020年度にはロボットを導入しやすい社会環境構築に向けて、3億5000万円の予算規模で主に屋内で動くサービスロボットを想定して施設管理や小売り、飲食、食品を対象として「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」を実施している。

 策定するガイドラインの1つが施設管理用ロボットのシステム開発や運用の指針だ。ロボットがエレベーターを使ってビルの上下階を移動したり、自動扉と連携したりするための通信やシステムの要件を標準化する。実証実験などでロボットが通信機能を使ってエレベーターを操作する取り組みは既にあるが、エレベーターのメーカーや実験ごとにシステムを開発しており、手間とコストがかかっている。経産省は2021年度にはガイドラインを策定する計画だ。

 消費者を含む人がいる空間でサービスロボットを安全に運用するためのガイドラインやルールの整備も進める。施設管理や食品などそれぞれの領域ごとに2021年度中にガイドラインや運用ルールを策定し、関連企業や団体へ利用を促す。

施設内で働くサービスロボット導入に向けた取り組みが進む。ファミリーマートは、遠隔操作ロボットが店舗内で商品陳列をする実証実験を開始した。
施設内で働くサービスロボット導入に向けた取り組みが進む。ファミリーマートは、遠隔操作ロボットが店舗内で商品陳列をする実証実験を開始した。
(出所:Telexistence)
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 サービスロボットを導入しやすくするためのルール整備を巡っては、自動配送ロボットの公道走行実験を年内に実施することが、2020年7月17日に閣議決定した「成長戦略実行計画」に盛り込まれた。宅配需要の急増をカバーする。今秋にも実験を始める見込みだ。公道を走る自動配送ロボットの実用化を見越して、経産省は関連するルール整備も進める。