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 米Amazon Web Services(AWS)の日本法人であるアマゾン ウェブ サービス ジャパンの長崎忠雄社長は2020年9月8日、同日開幕した大型イベント「AWS Summit Online」に合わせて、日経クロステックの単独インタビューに応じた。

 長崎社長は、新型コロナウイルス感染拡大によるリモートワーク関連需要の増加なども相まって、日本での業容拡大が続いているとアピールした。自動車業界向けや官公庁向けなどで大規模プロジェクトが進行している状況についても語った。

アマゾン ウェブ サービス ジャパンの長崎忠雄社長
アマゾン ウェブ サービス ジャパンの長崎忠雄社長
(出所:アマゾン ウェブ サービス ジャパン)
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 日本でのビジネスの現況について、長崎社長は「とても好調で、幅広い業種・業界の事業が伸びている」と述べた。新型コロナ感染拡大の影響で、オンライン会議ツール「Amazon Chime」やコンタクトセンターソリューション「Amazon Connect」など、リモートワークを支援するサービスに特需が発生している。

 「もともとリモートワークの引き合いは『幹部向けのみ』など限定的なものが多かったが、2020年3月以降は急速に幅が広がった。新型コロナの収束が見えづらいこともあり、今も高い需要が継続している」(長崎社長)という。

トヨタやソニーもAWSを頼りに

 個別企業では、トヨタ自動車が2020年8月18日、AWSとのグローバルでの業務提携を拡大したと発表した。ネットワークに「つながるクルマ」のデータ収集・分析基盤となるトヨタの「モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)」のシステムでAWSを採用している。

 長崎社長は「米国での技術検証を経て、2018年末ごろからトヨタと共同でシステムを開発してきた。トヨタとはかなり密にコミュニケーションを取っており、システムはかなり成熟してきている」と述べた。

 トヨタのシステムでは、サーバーレス実行環境「AWS Lambda」やオブジェクトストレージ「Amazon S3」などの基本サービスに加えて、ストリームデータ収集・処理環境「Amazon Kinesis」や機械学習モデル構築ツール「Amazon SageMaker」なども含めたAWSの幅広いサービスが採用されているという。

 「『つながるクルマ』からは、月間10億ギガバイト以上といった膨大な走行データが集まり、これを迅速に処理しなければならない。トヨタの販売台数に対応できるスケーラビリティーとコストパフォーマンスを評価していただいた」と長崎社長は述べた。