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 小売り大手でデジタル広告事業に乗り出す動きが活発化している。ファミリーマートは2020年9月2日、伊藤忠商事、NTTドコモ、サイバーエージェントと組み、ファミリーマート店舗などの購買データを活用したデジタル広告の新会社を設立すると発表した。東急も楽天と組んで広告事業などを手掛ける共同出資会社を設立し、9月1日に営業開始した。

 各社は実店舗を持つ小売業としての強みを生かし、オフラインとオンラインの購買データを駆使した効果の高いデジタル広告サービスを展開。顧客の利便性向上と収益の多角化を狙う考えだ。

ファミリーマートと伊藤忠商事、NTTドコモ、サイバーエージェントの4社はファミマの購買データなどを活用するデジタル広告の新会社を設立する
ファミリーマートと伊藤忠商事、NTTドコモ、サイバーエージェントの4社はファミマの購買データなどを活用するデジタル広告の新会社を設立する
(撮影:日経クロステック)
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 ファミリーマートや伊藤忠商事ら4社は新会社「データ・ワン」を設立し、12月から事業を始める計画だ。データ・ワンの出資比率はアイエフピー(伊藤忠商事が55%、ファミリーマートが45%を出資する会社)が55%、NTTドコモが40%、サイバーエージェントが5%。

 データ・ワンは全国のファミリーマート1万6500店や他の小売店が保有する購買データと、NTTドコモが保有するdポイントクラブの会員データ、属性情報を使い、オフラインデータとオンラインデータを統合。消費者の好みに合った広告をスマートフォンなどに配信し、広告配信から商品購買までの効果検証を可能にした広告サービスを提供するという。広告主は主にメーカーを想定する。

 東急と楽天は9月1日に営業開始した新会社「楽天東急プランニング」でデータマーケティングや広告サービス事業を手掛ける予定だ。楽天が持つEC(電子商取引)を中心としたオンラインデータと東急が保有する東急ストアなどのオフラインデータを組み合わせて分析し、効果の高い広告サービスの開発を目指すとしている。