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 トヨタ自動車が2020年末に投入予定の燃料電池車(FCV)の次期「MIRAI(ミライ)」(図1)。航続距離を初代MIRAIから3割延ばす計画で、その実現に向けて重要な役割を担うのが新型の水素タンクだ。1本あたりに充填できる水素の量を約10%増やしながらも小型化したことが分かった。

図1 次期MIRAIの開発最終段階モデル
図1 次期MIRAIの開発最終段階モデル
市販モデルは、日本や北米、欧州などで2020年末に発売する予定である。(出所:トヨタ自動車)
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 初代MIRAIの航続距離は約650km(JC08モード)で、3割延ばすと845kmになる。次期MIRAIの開発でチーフエンジニアを務めるトヨタの田中義和氏は過去の取材で、航続距離を延ばす手段として「タンク容量を増やして多くの水素を搭載できるようにする」と明かしていた。トヨタは愛知県みよし市の下山工場に新型水素タンクの製造ラインを構築し、量産に向けた準備を進めている。

 実はこの新型水素タンク、車両への搭載第1号は次期MIRAIではない。トヨタとホンダが共同開発した被災地支援用の燃料電池(FC)バス「CHARGING STATION」に採用されているのだ(図2)。

図2 トヨタのFCバス「CHARGING STATION」
図2 トヨタのFCバス「CHARGING STATION」
ホンダと共同で実証実験する移動式発電・給電システム「Moving e」で使う。(撮影:日経Automotive)
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