全2456文字

 米Facebook(フェイスブック)は2020年9月16日(現地時間)、同社のAR(Augmented Reality)やVR(Virtual Reality)関連の開発者向けオンラインイベント「Facebook Connect」を開催した。その中で、VR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)の新型機「Oculus Quest 2」を発表した。事前予約受付を開始し、2020年10月13日に発売する。

 2019年5月に発売した「Oculus Quest」(以下、初代Quest)の後継機である。初代Questに比べて性能を高めつつ、約10%軽量化し、かつ価格も下げた。Quest 2では、ストレージの容量が64Gバイトと256Gバイトの2機種を用意。価格はそれぞれ299米ドル(日本では3万3800円)と399米ドル(同4万4800円)と安い。初代Questの64Gバイト品は399米ドルだった。

 つまり、Quest 2は性能を高めたにもかかわらず、100米ドル安くしている。「ハードウエア単体だけでは赤字で、ソフト販売で利益を出す事業モデルなのかもしれない」(HMDの動向に詳しいある電子部品メーカーの社員)。

オンラインイベントで「Oculus Quest 2」を発表したFacebook CEOのMark Zuckerberg氏
オンラインイベントで「Oculus Quest 2」を発表したFacebook CEOのMark Zuckerberg氏
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]

 Questシリーズは、パソコンなどの機器と接続することなく単独で利用できる「スタンドアロン型」のVR用HMDである。手軽に利用できつつ、従来の接続型のVR用HMD並みに性能が高いのが特徴だ。こうした点が受けて、初代Questは発売以来品薄状態が続いたという。後継のQuest 2もこの特徴を備えている上、性能向上と小型・軽量化を進め、価格を100米ドル下げたので、人気に拍車がかかりそうだ。実際Facebookは品切れを防止するために、初代Questのときよりも、多数のQuest 2を用意しているという。Quest 2向けに部品を納入しているサプライヤーも、「かなり強気な発注数」だとしている。

Quest 2を利用している場面
Quest 2を利用している場面
(出所:Facebook)
[画像のクリックで拡大表示]

 Facebookは、Quest 2によって、VRユーザーをさらに増やしたい考え。販売網も強化する。特に日本市場をこれまで以上に重視するという。従来はオンライン販売が主だったが、量販店での販売も始める。日本の開発者によるVRコンテンツも拡充していく。