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 東芝は、新しいGaNパワー素子を開発し、2020年9月でオンライン開催したパワー半導体の国際学会「ISPSD 2020(the 32nd IEEE International Symposium on Power Semiconductor Devices and ICs)」で発表した。GaNパワー素子は、Siパワー素子に比べて損失が小さい、高速なスイッチングが可能といった特性を備える。GaNパワー素子の中で東芝の開発品は、従来のSiパワー素子と同様の使い勝手と安定動作の大きく2つを特徴にうたう。

 同社は以前からGaNパワー素子の研究開発に取り組んできた。今回の開発品では、同素子をQFNパッケージに入れたことや実際の電源回路で評価したこと、信頼性を評価したことなど、実用化に向けた取り組みを進展させた。具体的な製品化はまだ決まっていないものの、外部へのサンプル出荷を目指している。想定する応用先は、より高い効率を求める電源で、例えばサーバー用電源がある。

 今回開発したカスコード型のGaNパワー素子は、耐圧900V超でオン抵抗(Ron)はSi MOSFET分を含めて110mΩ。性能指標となるオン抵抗とゲートードレイン間の電荷量(Qgd)の積は、0.148ΩnCである。

東芝が開発し、「ISPSD 2020」で発表したGaNパワー素子
東芝が開発し、「ISPSD 2020」で発表したGaNパワー素子
(出所:東芝)
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