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 「NTTドコモの競争力を強め、その成長を通じてグループ全体の成長も目指す」

 NTT持ち株会社(NTT)とNTTドコモが2020年9月29日にオンライン開催した記者会見。NTTの澤田純社長がこう語ったのは、NTTドコモを完全子会社化する狙いについてだ。

NTTドコモの完全子会社化を発表するNTTの澤田純社長
NTTドコモの完全子会社化を発表するNTTの澤田純社長
(オンライン記者会見の模様をキャプチャー)
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 この日、NTTは現在保有するNTTドコモの66.2%の株式に加えて、残り約34%も株式公開買い付け(TOB)により全て取得すると発表した。2020年9月30日から11月16日まで1株当たり3900円で買い付ける予定で、結果としてNTTはこのTOBに約4兆3000億円を費やすことになる。

 NTTドコモの完全子会社化を機に、NTTは新たなグループ再編に踏み出す。澤田社長は記者会見で、傘下のNTTコミュニケーションズとNTTコムウェアについて「(どのような体制になるか)組織的な議論はこれからするが、NTTドコモグループに移管しようと検討している」と述べた。NTTドコモに各社の経営資源を集めることで、引き続きグループ全体の成長のけん引役とする。重複する事業やインフラの合理化などを通じて利益の底上げも図る。

 もう一方の上場会社であるNTTデータについては「完全子会社にする考えはない」(NTTの澤田社長)とした。「NTTデータが手掛ける事業はグループ内での重複が少なく独立したビジネスが可能。上場を維持するほうが、海外市場で顧客企業やステークホルダーの理解も得やすい」(同)との考えからだ。