全1440文字
PR

 米司法省は2020年10月20日(現地時間)、反トラスト法(独占禁止法)違反で米Google(グーグル)を提訴した。ネット検索や検索広告市場における独占的立場を不法に維持したとされている。ITやテクノロジー大手への提訴としては1998年の米Microsoft(マイクロソフト)以来、約20年ぶりだ。

司法省と11州が提出した書類。64ページにわたる
司法省と11州が提出した書類。64ページにわたる
[画像のクリックで拡大表示]

 司法省はテキサスやフロリダなど11の州の司法長官とともに、首都ワシントンの連邦地裁に提訴した。ウィリアム・バー司法長官は「何百万人もの米国人が日常生活のためにインターネットとオンラインプラットフォームに依存している。テクノロジー業界の競争力を維持するため、プラットフォームに関する部門のレビューを優先してきた」と述べている。

 司法省はグーグルを「インターネットの独占門番(ゲートキーパー)」と呼び、「反競争的戦術を使って、検索および検索広告の独占を維持、拡大してきた」と位置づけている。

検索の競争力維持で不当な商慣習

 具体的には、グーグルの行為は(1)競合する検索サービスのプリインストールを禁止する独占契約を締結する、(2)消費者が望むかどうかに関係なく、モバイルデバイスの主要な場所に検索アプリをプリインストールし、削除できないようにする抱き合わせやその他の取り決めを締結している、(3)米Apple(アップル)と長期契約を結び、iPhoneなどの標準ブラウザーであるSafariにおける検索機能のデフォルトをGoogleにしている、(4)独占的な利益を利用し、デバイスやWebブラウザー、その他において検索エンジンの優遇条件を購入し独占を維持している――と指摘している。

 司法省はこうしたグーグルの行為で、デジタル広告業界の競争が抑制され、広告主が競争市場よりも多くの料金を支払ったり、サービスを低下させたりできるとする。

 同時に提訴した11州はアーカンソー、フロリダ、ジョージア、インディアナ、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピ、ミズーリ、モンタナ、サウスカロライナ、テキサスである。

 反トラスト法の訴訟が決着するまでには、数年間の長期を要するのが一般的だ。このタイミングでの提訴は、大統領選挙を優位に進めたい共和党のトランプ政権の意図も垣間見られる。