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 東芝がSiC(シリコンカーバイド、炭化ケイ素)利用のパワー半導体素子(パワー素子)で攻勢に出る。東芝デバイス&ストレージは2020年10月、ショットキー・バリア・ダイオード(SBD)を内蔵した耐圧1200VのSiC MOSFETを製品化し、外部企業に対して出荷を始めた。これまで同社は、主に自社グループのパワーエレクトロニクス機器、いわゆる「社内ユーザー」向けにSiC MOSFETを提供してきた。今回の製品を契機に、外販に力を入れていく。加えて、SiC MOSFETの製品ロードマップも明らかにした。SiC MOSFETの外販で競合に後れを取っていた同社が、今回の新製品を皮切りに巻き返しを図る。

東芝デバイス&ストレージのSiC MOSFETの新製品のイメージ
東芝デバイス&ストレージのSiC MOSFETの新製品のイメージ
(出所:東芝デバイス&ストレージ)
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 SiC MOSFETは一般に、Si IGBTに比べて電力損失が小さい、高速なスイッチングが可能、耐熱性が高いなどの特性を備える。これにより、コンバーターやインバーターといった電力変換器の高効率化や小型化を図れる。今回の新製品は、こうしたSiC MOSFETとしての特性を備えつつ、さらに3つの特徴を持つ。