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 三井住友銀行は勘定系システムを刷新し、2021年度から順次稼働させる。ハードウエア保守切れに合わせて2025年度に機器の移行を終える。開発規模は2万人月を見込む。投資額は500億円と、2002年に旧住友銀行と旧さくら銀行の勘定系システムを統合した際の600億円に次ぐ規模となる。

 「メインフレームとオープンシステムのベストミックスなアーキテクチャー」。三井住友銀の増田正治取締役兼専務執行役員は2020年11月11日の会見で新システムの特徴を総括した。

三井住友銀行の次世代勘定系システムのアーキテクチャー
三井住友銀行の次世代勘定系システムのアーキテクチャー
メインフレームを続投させる(出所:三井住友銀行の資料を基に日経クロステック作成)
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 顧客口座の残高管理や振り込み・振り替えといった勘定系処理についてはNEC製メインフレーム「ACOS」の次世代機を使う。新システムへの刷新はハードウエアの入れ替えが主体になる見通しだ。一方、顧客データや商品データの分析、各種データを使った新たな商品やサービスの開発にはオープンシステムを新たに導入する。

DBを即時複製、APIも新設

 新システムの設計に当たっては「安定性と安全性に加えて、迅速性と柔軟性を必須要件とした」(増田取締役)。具体策の1つが、メインフレームの勘定元帳データベース(DB)をオープンシステムのDBに、丸ごとリアルタイムに複製する機能である。オープン系で勘定元帳と同じデータを常に参照できるようにして「迅速な新機能開発を目指す」(増田取締役)狙いだ。

 加えて、外部のシステムやスマートフォンなどと勘定系システムをつなぐAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)も開発する。連携機能を個別開発する場合と比べて開発コストを5割、開発期間を3割削減できると試算している。